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心のケア

2018年7月27日 (金)

災害後の子どもの心のケアー平成30年7月豪雨(6)広島県こども支援チーム

広島県は広島県こども支援チームを結成し、各地で研修会を予定しているようです。

■経緯
 平成22年7月の庄原豪雨災害時に,子供の心のケアに特化した専門家チームの必要性が提唱されて結成。平成26年8月の広島市豪雨災害で2回目の活動。平成30年7月豪雨災害により3回目の活動開始。

■チーム構成
 児童精神科医,小児科医,臨床心理士,児童心理司(児相),事務職員等
■活動内容
 ・避難所等での子供等との面接及び支援方法の決定
 ・子供の支援者(保育士,教職員,保健師,スクールカウンセラー等)への研修 等
■活動期間
 PTSD(心的外傷後ストレス障害)への対応も考慮し,発災後,おおむね1年間を目途に継続的に活動
こども家庭課
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このように県のレベルで子どもの支援チームを作ることは、支援者の共通理解をはかり、統一したプログラムを展開していくうえで、とても重要だと思います。
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危機対応の教訓を日本リスク研究会(リスクミレニアムプロジェクト文部科学省ミレニアムプロジェクト )がとりまとめています。

教訓1:ウソをつかない

教訓2:スポークスマンは1人に(ワンボイスの原則)

教訓3:経営トップの参画を印象づける

教訓4:情報はできるだけ素早く,多く開示

教訓5:メッセージはわかりやすく

教訓6:マスコミを敵に回すな

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私は、これまでの災害後の心理支援の経験から、「チームの編成」が重要だと考え
危機対応の4原則として提案しています。

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1、教育長(文科大臣)・担当課長・担当課リーダーシップ

2、チーム編成(平時から) 

3、良いプログラム(時期に応じた心の授業・統一したストレスチェックリスト(健康観察チェック)・個別相談体制・重層的システム(担任-養護教諭-スクールカウンセラー-SCスーパーバイザー-チーム○○):長期支援を見据え)

4、情報公開マスコミを敵に回すな、個人情報保護との葛藤)

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長期支援が必要ですので、学校でおこなう支援プログラムの作成もチームで行うといいですね。

2018年7月24日 (火)

災害後の子どもの心のケア(5)平成30年7月豪雨:県外からの子どもサポート

広島県坂町小屋浦小学校の図書室は児童が集うことができる部屋になっていました。クーラーがきいていました。そこに、4名の児童とたのしくジェンガをしている先生がいました。子どもたちもスリルをあじわいながらジェンガのチップを抜いていました。先生たちは、福岡県教育庁・教育相談室の主任指導主事、福岡県スクールカウンセラースーパーバイザー、そして小屋浦小学校の先生でした。
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子どもたちはこの猛暑と、地域が土砂災害で壊滅的な状況なので外では遊べません。室内で少しからだを動かす遊びができたらなと思って、昨夜広島駅についたらすぐに、駅前の大型電機店で、やわらかいキャッチボールのセットや風船を購入して持参しました。ジェンカがひと段落したところで、キャッチボールセットと風船をみせたら、子どもたちは「それなに!」と喜々と遊びはじめました。
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スポンジボールのキャッチボールを指導主事の先生と大喜びではじめました。
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風船遊びをスクールカウンセラーがかくれんぼ遊びと組み合わせて、実に楽しくからだを動かしながら遊んでいました。
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クーラーは図書室しかなく、隣の部屋は英語の部屋なんですが、クーラーがありません。それで、廊下に扇風機をおいて、図書室の冷気を隣の英語の部屋おくって、英語の部屋を遊び部屋、図書室を勉強部屋にしてはという案が検討されていました。
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遊び部屋に、マットがあれば、危なくなく体が動かせるのにとスクールカウンセラーは話されていました。
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すべての被災地の子どもの居場所を作ることを急いではどうでしょうか。被災地の学校の先生もそれを求めています。岡山真備の臨時学童保育の取り組みがモデルになるのではないでしょうか。学童保育士さんには有給で、それをさまざまなボランティアが応援する。そういう仕組みができればいいですね。

災害後の子どもの心のケア(4)平成30年7月豪雨:兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科の活動

兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科は、減災防災を専門に学ぶために昨年4月に開設されました。この豪雨災害では、阪本准教授が広島坂町のボランティアセンターを応援しようと提案され、連日、大学院生、教員が坂町に通っています。

2018年7月23日650分、広島駅南口一般車両駐車場で、大学院生の立部さんのレンタカーに同乗。坂町まではふだんは20分くらいとのこと。しかし、高速道路に入った途端渋滞。坂町ボランティアセンターについたのは8時15分。兵庫県立大学は小屋浦地区担当。小屋浦小への移動も渋滞で40分ほどかかりました。ナフコがボランティアのために屋上駐車場を開放されていて、そこから10分ほど徒歩で、小屋浦小学校へ。すべての家が被災しているという状況です。

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ボランティア3名と、まずは避難所の掃除とトイレ掃除。掃除の手順がカードに印刷されていて、その手順にしたがって掃除をしていきます。例えば、仮設トイレは便器の清掃、手洗いができないので濡れティシュをドアの裏にガムテープではりそのティッシュをすてる袋をガムテープで張り付ける。便器についたうんちは被災された方やボランティアの生きている証というか、努力の結晶というか、そんなことを思いながら、自宅では掃除を全くしない自分がいろいろと学ぶことができました。よりよい掃除道具があってもいいなと思いました。私とペアになったボランティアの方は、翌日から支援にはいったそうです。もう4回目といわれていました。マツダにお勤めとか。さすが大企業ですね。有給休暇で活動をされていました。外の仮設のトイレの掃除は2基をするともう猛暑で継続不能!休憩!といった具合でした。幸い、小学校校舎のとなりに3階建てのふれあいセンターがあり、そこはクーラーが効いているので、一休みできました。

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掃除が終わるとき、避難者の方に声をかけました。避難者の方は、ボランティアの方に大変感謝されていました。その方に、<子どもたちはどうされてます?>と尋ねると、「図書館で勉強したりしているかもしれません」と。

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午後は3名のボランティアは被災した家の片づけ支援へ。私と立部さんは避難所支援を。まず避難所の図工室、体育館をまわりました。図工室はペットとすごせる部屋です。部屋をでてきた方に、<なにか困ったことありませんか?>と尋ねると、「暑いんです」と。部屋にはいり、お話をお伺いすると、私の額にも汗が・・・。冷風扇が1基はいっていましたが、とてもあつかってです。もう1基、クーラーがほしいですね。

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そして体育館へ。体育館では、大学院生の頼政さんが声をかけ、横浜から宇田川さんらが活動をはじめていました。すぐに、避難された方が次々に足湯を求めてこられていました。立部さんも足湯支援の腕をあげていました。

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足湯を待っている人がいるので<肩がこるとか・・少し体をほぐすことやってみますか?>と声をかけ、腕上げや踏みしめをやり終わると、それをみていた方が、「やってください」と。「腰が痛くて」・・・腰を動かす、背を動かす・・・背胸がなかなか動かせない、・・<荷物をもつときも腰だけに力をいれていません?背も股も膝も全身に力をいれるといいですよ>少し背胸を動かせるようになり、「起き上がるとき腰が痛いので今度はほかのところもつかって起きてみます」と。阪神淡路大震災以来、被災地では「リラックス動作法」のチームが避難所で被災された方の心とからだのサポートをしてきました。

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心理士は医療とのコラボも必要ですが、ボラ団体とのコラボが必須です。そうすればもっとはやく被災地で活動できます。そこに人がいれば心理の仕事はかならずあります。でも、直後は「心理」を前面にださない支援が必要です。まずは安全な生活が送れるように、といった視点での支援です。

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子どもたちのことが気になったので、図書館へ。それは、つぎのページで。

   

2018年7月23日 (月)

災害後の子どもの心のケア(3)平成30年7月豪雨:子どもの居場所ーNHKあさイチ

23日(月)のNHKあさイチで、西日本豪雨後の子どもの心のケアがとりあげられました。
岡山県倉敷市真備町の子どもたちの学童保育が放映されました。実は、この取材の日たまたま、この学童保育の活動に一日ごいっしょしていました。
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「あさ8時から夕方6時まで利用しています。この学童クラブの運営を担うのは地元のボランティアの人たちです。子どもと遊ぶのは大学生。」
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「 」は、NHKのナレーター、テロップです。
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くらしき作陽大学には、私と30年来の友人の特別支援教育のH教授がいます。若いころからの動作法仲間です。6月末には、兵庫リハビリテイション心理研究大会でもご一緒していました。まさか7月に豪雨災害があるとは・・・。それで、いちど、学童保育の活動をみてほしいと電話がありかけつけました。
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「片づけにおわれる保護者に代わって昼ご飯も用意しています。」
(子どもの母)「避難所はストレスがたまって子どももキーキー言い始めて、ここに通い始めたらつかれたら帰ってねるといういつものパターンで休めるんですごく助かっています」
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昼ご飯のソーメンを食べている映像
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(実は、片隅にちらっと私も写っていました。もちろん、弁当を買って持って行ったのですが、ソーメンも食べてくださいと。おいしかったですよ。)
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学童クラブ所長:若井暁さん「9月から小学校も児童クラブも再開すると思いますので、災害前の姿に戻るまではサポートしていけたらと思います」
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この若井所長の子どもへのかかわりがすばらしかった!だだをこねる子どもに、しっかりその子の気持ちを受けとめながらも、ほかの子の意見を聴き、子どもたちが自分たちで過ごしやすいルールをつくっていくことをサポートしていました。これは、保育のすごい専門性だなと感心してみていました。
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このあと、子どもは怖い夢をみるなど心のケアについて、セーブザチルドレンの取り組みで、「講師として招かれたのは精神科医の河嶌譲さん、小学校低学年の子どもの
遊びが紹介された」火葬場ごっこ。「災害をテーマとした遊びはよくみられるということです」
「だいじな遊びなんですね」・・・
と放映されました。
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子どもの居場所、すべての被災地で、子どもの居場所ー遊び場と学習の場を確保してほしい。その場に、子どもとかかわる大学生、保育者、心理専門家、重層的に子どもをサポートしたい。

2018年7月19日 (木)

災害後の子どもの心のケア―平成30年7月豪雨(2)心身反応のあらわれかた

被害が甚大なほど、子どもの心身反応は見えにくい期間が長くなります。
それは、心をマヒさせて心が壊れないようにする心の仕組みがあることと、周囲のおとなをみながらガマンし続けてがんばり続けるからです。
2004年10月台風23号で兵庫は淡路から豊岡まで広域の水害が起きました。たまたま、私のゼミの学生が1か月前に、教育実習でお世話になった小学校の地域も被災しました。3分の1ほどの家庭が床上浸水の被害を受けました。1週間後、校長先生に、「子どもたちのサポートに行きましょうか?」と電話をしたところ、「いやー、子どもたちはとても落ち着いています」とのお返事でした。そのとき、それはひとつの反応だろうと思いました。
当時、臨床心理士の高橋哲スクールカウンセラー・スーパーバイザーは、災害直後に各市教委をまわり、今後の心のケアを打ち合わせました。そして、発災から1か月にならないころに、ストレスチェックとハイリスクの児童生徒への派遣スクールカウンセラーによる個別相談をセットで行う計画を立てました。
発災から2週間目の終わりのころ、もう一度校長先生にお電話すると、「子どもが落ち着かない、保健室にいく児童も増えてきたんですと」。やっと反応をだせるようになったんだと思いました。
3週間目に、ボランティアとして、その小学校を訪問しました。小4のクラスがとても落ち着かない。授業をしていても、教室を飛び出す子がいて落ち着かない。それで、ストレスマネジメントの授業をすることにしました。ボランティアの学部生がパペットをつかって、「なんだかこわいんだ!」と演じたところ、子どもたちから「たいふう!」との発言があり、眠りのためのリラックスや落ち着くためのリラックスを体験しました。実は、児童たちは被災体験がそれぞれ異なり、「台風」について話題にすることはなかったそうです。強い雨がふると「こわい」と思っても、それを口にすると、「弱い子だ!」といわれたり、思われたりするので、台風・雨の話題は子どもの間でも避けていたのです。
「こわい気持ちは、命を守る大切な気持ちだと!」と授業のなかで伝えました。
その授業をきっかけに、「昼休みなど、子どもが担任の先生に自分の思いを素直に言うようになった、それからだんだん落ち着いていきました」とフォローアップにいったときに担任先生から、その後の子どもたちの変化を教えてもらいました。
この経験が、ストレスチェックとストレスマネジメントをセットで授業として行うという方法論のきっかけになったのです。その後、2005年のインドネシア・アチェでの経験、2008年の四川大地震での経験、2011年東日本大震災と、子どもたちをサポートするシステムをつくっていきました。
そして、「時期に応じた子どもの心のケア:3段階心理支援モデル」を構築していきました。
岩手県教育委員会は、小学生には19項目版、中高生には31項目版を、ストレスマネジメント授業と個別相談をセットで展開してきました。
熊本地震では、熊本県教育委員会・熊本市教育委員会が、小学生版10項目、中高生版15項目を活用して今日に至っています。強い余震が続いたので、小学生版1項目、中高生版2項目は、オリジナルな項目を採用しましたが、ほかは、岩手で活用した項目と同じです。それらのストレスチェックは、自分のストレスを知り効果的な対処法を学ぶツールとして位置づけています。一方、地域ごとに集計すると、それぞれの特徴が浮かび上がってきて、効果的な対応を考える貴重な子どもたちの声ともなります。
被災地では、ぜひ、統一したストレスチェックを活用し、スクールカウンセラーと担任が協働で行うストレスマネジメント授業を展開してほしいです。

2018年7月17日 (火)

災害後の子どもの心のケア-平成30年7月豪雨(1)

7月豪雨災害からもうすぐ2週間になります。猛暑のなか地域が一変した環境での生活(避難所生活、家が損壊してなくても不自由な生活)を強いられているみなさんの健康について、今必要なことを推測してお書きします。
 多くの学校が夏休みをはやめる措置をとっておられます。学校再開まで、子どもさんの健康について、担任教師と共有することが大切だと思います。避難所や家庭でみせる子どもさんのようす、健康について、教師が知ることは、今後のサポートにとても重要になります。
それで、5項目の健康チェックと、保護者さんからみた心配な点、困っている点をメモをする欄のある「保護者さんからみた子どもの健康アンケート」を作ってみました。
幼稚園保育園児、小学生、特別支援学校の児童生徒さんのサポートに、活用いただければ幸いです。

2018年6月26日 (火)

災害後の子どもの心のケア(8) 大阪北部地震の被災地の学校へ熊本学校支援チーム派遣

2018年6月18日7時58分、大阪北部に震度6弱の地震が発生しました。私は名古屋出張で、ちょうど新大阪を新幹線がでたころに、急停車。京都をでるまでに、5時間新幹線のなかで過ごすことになりました。スマホからの被害情報で「児童が心肺停止」と報じられ、これは大変な災害が起こっていると思いました。
被災地の教育委員会でいち早く支援チームを立ち上げたのが、兵庫県教育委員会です。兵庫EARTHというチームで、阪神淡路大震災後に受けた支援のお礼をしたいと、災害が起こるたびに国内外をとわず、チームが駆け付けます。150名の教職員がメンバーとして登録されています。臨床心理士も数名登録されており、私もその一人です。2004年12月のインド洋大津波後のスリランカとインドネシア・アチェには、兵庫EARTHの隊員として、被災地の教師・カウンセラーの研修講師を担当しました。
その後、四川大地震、東日本大震災、ネパール地震と、兵庫EARTHのメンバーは実践をつんでいき、子どもの心のケアに関して、私は後方支援にまわっています。
私が、熊本県の心のケア会議のスーパーバイザーになっているのも兵庫EARTHが4月15日には先遣隊を送り、その後、何度もチーム派遣をするなかで、5月の終わりに、益城町のある小学校の教師研修の支援にはいることができたのがきっかけでした。
昨日の広安小学校での心のケア会議で、広安小の校長先生が、兵庫EARTHの浅堀先生が小学校で寝泊まりして、避難所運営について助言してくれたことが大変役立ったとお話しされていました。
そして、熊本県教育委員会は、この4月に、熊本学校支援チームを発足させたのです。震度6弱以上の地震が発生したときに、すぐに被災地の学校にはいると取り決めていいたそうです。熊本学校支援チームは、19日の夕方には、大阪にはいっていたそうです。


産経2018.6.20 07:01
大阪北部地震 熊本の学校支援チーム出発 教訓踏まえ
 大阪北部地震を受けて、熊本県教育委員会の学校支援チームが19日、大阪府に向け出発した。熊本地震の経験を踏まえて、学校の被災状況に関する情報収集や、子供の心のケアへの助言などをする。
 チームは、災害時の学校運営などについて専門知識を持つ職員3人らで構成する。
 チームリーダー、大塚芳生氏は県庁での出発式で「被災した児童生徒や教職員の安心、安全確保のためにどうしていくべきか見定め、役割を果たしたい」と述べた。派遣予定は25日まで。
 県学校支援チームは熊本地震を受けて今月4日に発足した。今回が初めての派遣となる。


西日本新聞2018年06月26日 06時00分
大阪の被災地で助言 県学校支援チーム知事に報告 熊本地震の経験生かす [熊本県]
 大阪府北部地震の被災地に派遣された県教育委員会の「県学校支援チーム」の4人と、情報収集などを担った県大阪事務所の担当者が25日、県庁で蒲島郁夫知事に活動を報告した。倒壊したブロック塀の下敷きになり女子児童が死亡した高槻市教委や同市の小中6校などを訪ね、教職員に児童生徒の心のケアなどを助言したという。
 チームは、地震発生翌日の19日から23日まで大阪府に派遣。熊本地震をきっかけに今月発足したチームの被災地支援は初で、リーダーの大塚芳生さんは「児童生徒へのアンケートの方法など熊本地震を基に具体的に説明した」と話した。
 県は20日以降、高槻市にブルーシートや下着などの支援物資を送った。同市の避難所に足を運び、必要な物資の情報を集めた県大阪事務所の奥村嘉宏さんは「熊本地震の経験を生かし、本庁と出先機関が機動的に連携できた」と話した。
 蒲島知事は「この経験を生かしてさらなる支援方法を学んでほしい」と述べた。
大阪府北部地震の被災地での活動を蒲島郁夫知事に報告した県学校支援チームの大塚芳生リーダー(左)ら
=2018/06/26付 西日本新聞朝刊=

災害後の子どもの心のケア(7)熊本地震後の子どもの要サポートの状況

昨日、熊本県教育委員会・熊本市教育委員会共催の熊本地震後の子どもの「心のケア会議」が益城町広安小学校で開催されました。
会議に先立ち、小4年のクラスで、「心のサポート授業」が公開されました。たくさんの報道カメラに、授業前に、ハイテンションになっていた子どもたちに、担任の先生は、(授業の休憩時間ですから)「あと2分、さわいでいいですよ」と声をかけ、「心のサポート授業がもうすぐはじまりますが、サポートってどういう意味ですか?」と問いかけ、児童のいくつかの発言を受けて、「支えあうことですよね」と。そして、チャイムがなり、児童の挨拶で授業がはじまりました。「1週間前、大阪でなにかありましたよね」、「地震!」と児童から声があがりました。そして、2年前地震があって、それから、がんばってきたこと、うれしかったこと、を振り返ってみましょう」。活動をはじめるにあたり、スクールカウンセラーが心を落ち着けるリラックス法の実技がありました。そしてワークシートに、児童たちは一心不乱に、書きはじめました。7分間でしたが、まだまだ書きたいと。2分延長。4名の班になり、発表することになりました。ここでスクールカウンセラーが発表の心構えについてのメッセージ。真剣に聴くこと、聴いたあと拍手をすること、つぎの人が、感じたことを一言返してあげること、などを伝えて、分かち合いがはじまりました。
がんばってきたこと、大変なときにうれしかったこと、それを書いていくうちに、気持ちがあふれてくる児童に、スクールカウンセラーが寄り添っていました。そして、なんにんかの児童が発表。担任の先生とスクールカウンセラーの協働授業を参観させていただき、私も胸が熱くなりました。
そのあと、平成30年5月時点での、スクールカウンセラーによる支援が必要な児童生徒数の資料をもとに、心のケア会議がすすめられました。上益城郡では、震災以降最多となりました。詳細にみると、小1、小2、小3の児童に要サポートが多いのです。小3は、震災当時入学したばかりの児童です。小1は幼稚園・保育園年中、小2は年長の子どもたちです。
これは、東日本大震災の子どもたちと全く同じ傾向を示しています。岩手では、沿岸部の児童が約25%ほど、つよいトラウマ反応を示していました。例えば、”つなみ”という言葉を聞いただけで、うるうるしてしまう、といった反応です。
おそらく、幼児さんにとって、地震や津波といった出来事は、相当な恐怖だったんだと思います。地震がどんなことで起こるのか、知識がないわけですから。
やはり激震地では長期的な支援が必要だと思いました。

2018年06月25日 20:13 現在
熊本地震で被災した子どもたちを調査した結果心のケアが必要だとされる人数が上益城郡の小中学校で地震以降最多となっていることがわかりました。

2018年5月11日 (金)

新潟小学2年女児殺害事件での心理支援のあり方-防犯と心のケアの両輪で

 新潟で小学2年生女児が殺害され犯人未逮捕の状況は、地域を恐怖と怒りと悲しみにつつみこんでいると思います。

 約10年前に発生した小2女児殺害事件後の支援にはいった経験から、警察・地域・学校・保護者の総力をあげて、「防犯と心のケアの両輪」で、この事態に対処してほしいと思います。派遣スクールカウンセラーは、教師や保護者をサポートする仕組みを提案できると思います。詳しくは、「災害事件後の子どもの心理支援」(創元社)を参考にしてください。

2018年3月 3日 (土)

災害後の子どもの心のケア(6)東日本大震災、これからの課題①

東日本大震災からまもなく7年が経過しようとしています。
発災当時1才の幼児が今小学校1年生です。
阪神・淡路大震災のあと数年して、どうも小学生が落ち着かない、という声を被災地・神戸の小学校でスクールカウンセラーをしているときに教師たちから聞きました。
 
東日本大震災では、長期の支援に携わる機会をえて、災害時幼児だった子の長期的支援が一つの重要な課題であることを確信しました。
そして、来年度から発災時0才の子どもが小学校に入学してきます。
震災の恐怖や悲しみを言葉にできない子どもたちです。
 
支援者のストレスに、二次的外傷性ストレスがあります。被災や被害にあった人の体験に寄り添い傾聴することで、同じようなトラウマ反応を抱えてしまう、ということがあります。悪夢をみる、そのことが頭から離れないなどの反応です。
 
これと同じようなことが、祖父母・親たちの震災体験の語りを子どもが聴くことで、悪夢をみたり、不安になったりすることがあるかもしれません。だったら、そんな悲惨な体験を語り継がなければ良いというわけにはいきません。次世代の命を守るためにも、語り継ぎは必要だからです。
 
それで、震災の恐怖や悲しみを伝えるとともに、そこで大人たちは、どんな工夫や対処をしたのか、ありがたかった支援はなにかも併せて、大人たちは語ってほしいのです。
 
それには、学校教育で「語り継ぐ防災教育と心のケア」の取り組みを展開することが一案だと思います。具体的な手順については、あらためて述べたいと思います。

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