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2023年3月 2日 (木)

心理の専門性と教員養成アンケート結果(1)

「心理の専門性を身につけた教員養成を」との萩生田政調会長の衆議院予算員会での提案(2023年1月30日)がなされ、岸田総理は「教員養成に加えて(大学院)2年間心理の専門性を身につけた教員養成を・・・」と答弁しました。私は不登校・いじめ・暴力・自殺が深刻な現状に対して、これまでの教育制度を見直す機会としてとらえたいと考えました。実は、兵庫教育大学、上越教育大学、鳴門教育大学は、現職教員のための新構想大学院として1978年に開学し今日に至っています。この45年に多くの教員が臨床心理学の大学院で学び、臨床心理士を取得して今日に至っています。すでに、教員が臨床心理の専門性を身につける制度はわが国にすでにあるのです。

ダウンロード - teachersc.pdf

そこで、兵庫教育大学臨床心理学修了生OBのMLで、2023年2月16日~28日の間、スクールカウンセラーの週に複数日勤務や常勤化に向けたアンケートをGoogleFormで行い、94名から回答を得ました。教員56名・SC31名・その他7名;計94名です。
1.スクールカウンセラー週に複数日勤務にすべき そう思う=97.9%
2.常勤勤務のスクールカウンセラーを毎年増やすべき そう思う=94・7%
3.教員にできる心のケア習得のため学期に1時間ストレス学ぶ授業を担任とSC協働で行うべき そう思う93.6%
4.心理専門性を身にけた教員のみでスクールカウンセリング行うべき そう思わない=81.9%

Ⅳ.教育分野での心理専門職の配置と活用について、望ましい制度(児童生徒や保護者の個別相談・教員へのコンサル・心理教育授業・常勤など勤務形態や他職種連携・給与処遇など)をお書きください。
には、74名が記述をしていました。KH coderにより、共起ネットワークを作成し、「常勤」と「授業」を検索語とした文章を結果としてしめしています。

ダウンロード - systemscteacher.emf

1995年阪神淡路大震災で心のケアが叫ばれ、1997年神戸児童連続殺傷事件で心の教育が提唱されました。結果、作成されたのが「心のノート」でした。それは、「心の健康ノート」ではなく「道徳ノート」でした。
日本は子どもの心理的Well-beingを培うチャンスを失い、道徳による社会的Well-beingに重きを置いたのです。そして2011年東日本大震災の年の10月に大津のいじめを苦にした自殺事件が起き、翌年に顕在化し、第2次安倍政権は、「いじめ・自殺」を防止するために、道徳を教科に2015年に決定しました。道徳の教科書は「心のノート」の物語教材をベースに作成され、小学校、中学校と全校実施となり今日に至っています。そして、2040年をみすえて、中教審は「日本社会に根差したWell-being」を標榜し、豊かな心の育成の柱に、道徳を据えています。1995年からはじまったスクールカウンセラー事業は、週8時間が週6時間に削減され、中学校全校実施、小学校も回数は少ないが配置され今日に至っています。次の学習指導要領の改訂は2027年完成とのこと。道徳が教科になる前は、道徳の時間に、ストレス学ぶ授業や仲間づくりのグループエンカウンターなども行われていました。しかし、2015年以降は、心理学や教育相談を熱心に学んだ校長のいる学校で、学級活動などの時間を工夫して、行ってきたのが現状でしょう。しかし、これまでの教育改革に課題があることは、多くの専門家の気づくところとなって、生徒指導提要(改訂版)が2022年12月に完成し、いじめ・暴力・自殺などの未然防止教育が強調されました。授業時間の枠を考えると、自殺や暴力の防止は、保健の心の健康が適合します。しかし、小5と中1にしか心の健康の時間はなく、かつ、計7時間しかありません。ストレス学ぶ時間にいたっては、小中9年間でわずか2時間しかないのです。次の学習指導要領改訂で、心の健康やストレス・心理教育の授業を1本の柱にすることが、暴力の抑止につながると私は考えています。
もう、3回目の教育失政は許されない。一方、道徳の教科化で、全国の全ての公立小中学校が同じ内容の道徳を学ぶことができるようになったことは、成果でしょう。おそらく、読み物教材一辺倒、物語の主人公の身になる手法以外の教授法も開発されていくでしょう。道徳の時間に、法律も学べるようにするでしょう。道徳は道徳で充実させていけばよい。一方で、「健康」を柱として、安全と健康、からだの健康、心の健康、健康と食・文化、健康と医療・福祉など、日本の強みである「健康」を教育の太い柱にすることで、健康産業の活性化にもつながるでしょう。身体的Well-beingと心理的Well-being、そして制度化された道徳による社会的Well-beingをコンセプトに教育改革を進めればいいでしょう。

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