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2021年11月28日 (日)

愛知中学生刺殺事件の悲しみと苦しみから(1)

読売新聞:中3刺殺、加害生徒「給食の箸を渡してくれない時あった」…面談などで複数の不満訴え
11/28(日) 5:00配信

注)サブタイトルと本文が違うのは記者さん・デスクの課題ですね。
サブタイトル「給食の箸を渡してくれない時あった」
本文「(被害生徒が)給食当番の時、すぐに箸を渡してくれない時があった」
この2文は結果が全く異なります。

注2)サブタイトル修正したようですね。読売新聞もさすがにまずいと思ったのでしょう。「すぐに」をいれましたね。

 

教員はよくかかわってましたね。ただ、生徒の内面と大人(教員や保護者?)の認識に大きなズレがあったんですね。どうしたら防げたのか考えてみました。小4から、「ストレス対処法を学ぶ、落ち着くためのリラックス法」①、「出来事を受けて心のつぶやきが感情や行動を惹き起こす」②、「3つの言い方(非主張・攻撃・アサーション)」③の心の健康授業を毎年テーマを変えて行う。「災害トラウマからの回復方法を学ぶ心の健康授業」④も。東日本大震災被災地でスクールカウンセラーと教員で取り組んできた「心の健康授業と教育相談」のノウハウを全国に展開する時。例えば、「大丈夫か」と声をかけると大丈夫でなくても大丈夫と言うので、「眠れた?朝ごはん食べた?」と聞くようにしてますと。これらの授業は心理学や医学が学問背景なので道徳とは区別して行う必要あります。心の健康授業小中9年間で7時間しかありません。道徳は314時間あります。1995年阪神淡路大震災2年後の神戸児童連続殺傷事件後に「心の教育の充実」が河合隼雄座長により取りまとめられ、中学2年生の社会体験「トライやるウイーク」がはじまる一方、国の教育政策としてできたのは「心のノート(心の健康ノートではなく、道徳ノート)」でした。東日本大震災の年に大津いじめ事件が起き、いじめ・自殺防止のために道徳が教科になったのです。道徳も必要ですが、心の健康授業をバランスよく授業時間を確保すべきでした。コロナ災禍の大災害の渦中に起きた少年事件です。今度こそ、心の健康授業が全学年でできるよう学習指導要領の修正をするときです。

 

①はストレス対処にはストレッサーへの対処(問題焦点型対処)とストレス反応への対処(情動焦点型対処)があり、バランスよく身につけよう。イライラしたから、いじめる・暴力をふるうは過ち、暴力を使わない怒りの表現を学ぼう。

 

②はうつの心理療法である認知療法をベースにしています。

「メールを送ったのにすぐに返事が返ってこなかった」という出来事を受けて、心のつぶやき、感情、行動を考えます。感情は、怒り、悲しみ、落ち着きを。それに対応する心のつぶやきを考えます。

「無視したな」➨「怒り」➨悪口言う


「嫌われたかな」➨「悲しみ」➨学校に行かない


「忙しいのかな」➨「落ち着き」➨次の日「最近忙しいの?」と言う。


出来事「箸をすぐに渡してくれなかった」にも、心のつぶやきによって、感情や行動が変わることを学んでいれば、「いじめられた」と思っても、まずは落ち着いて「待てよ、ほかの考え方はないかな?」と考えることができたかもしれません。
文科省はいじめの定義を大津いじめ自殺事件の後に変えました。

 

 

(定義)
第二条 この法律において「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。(いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号))

 

 

この定義によれば、「箸をすぐに渡してくれなかった」という行為により、苦痛を感じていたら、いじめと認定されてしまいます。
そうでしょうか。「すぐに渡してくれないのはどうして?」とその場で相手に伝えたら、「え、いま○○をしていたからごめんね」とか状況がより明確になりますよね。今のいじめの定義は、被害感も拾ってしまいます。状況を冷静に分析する力を身に着ける教育も必要ではないでしょうか。

 

③はWolpe,Jが非主張が心身症の一つの要因と考え、主張訓練(Assertive Training)により、心身症への治療を提案しました。その後、アサーティブ(さわやかな自己主張)はアメリカ女性解放運動で展開されていき、平木典子先生が日本に紹介しました。

 

④災害トラウマからの回復を学ぶことは、暴力トラウマからの回復を学ぶことにつながるとともに、暴力トラウマが人生にいかにネガティブな影響を及ぼすかを学ぶことにつながります。トラウマ・インフォームド・ケアを学校教育のなかに取り入れるべきです。

文献

冨永良喜編(2015) ストレスマネジメント理論によるこころのサポート授業ツール集 あいり出版

冨永良喜編(2014) ストレスマネジメント理論による心とからだの健康観察と教育相談ツール集 あいり出版

冨永良喜(2012)大災害と子どもの心 岩波ブックレット

 

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