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コロナ陽性者への意識調査結果速報(120人の回答から;2020年10月15日)
コロナ陽性者(クラスター発生の学校・会社や個人)への誹謗中傷が激しいと報道されるなか、第2波では学校関係者の感染が相次いで報告されました。
また、兵庫県教育委員会は 心とからだのチェックリストを小中高4万人弱に7月―8月に実施し、統計解析を行いましたが、小学生はコロナを学ぶ正規の時間(保健の時間が6年間でわずかしかなく感染症の単元がない)がないためか、手洗い・せきエチケットは大変しっかりやっているのに、「こわくて、おちつかない」は20-35%と高い値を示していました。
それで、私たちはコロナ誹謗中傷防止授業案を作成しました。兵庫県教育委員会は、3波に備えて、コロナ特別授業を実施することを推奨する通知を各学校にだしています。
このコロナ誹謗中傷防止授業案のなかに、<誹謗中傷は、陽性者を傷つけるだけでなく、感染を拡大させてしまう>との日本赤十字社の3つの感染症の仮説をとりいれました。
そこで、実際、
「感染した人は新しい生活様式を守ってない」
「誹謗中傷が感染を広げてしまう」
「誹謗中傷されるくらいなら、体調悪くても黙って(隠して)登校出勤する」と
思っている人がどれくらいいるか、
を調べてみることにしました。
また、誹謗中傷防止策やこの問題の思いを自由記述(任意)で求めました。
5月11日夜から15日昼までに120名の方から回答をえましたので、途中経過ですが、みなさんにお伝えします。
【結果1】
2.陽性者は新しい生活様式(マスク、手洗い、せきエチケット、3密を避けるなど)を守ってないから感染したのだと思う。
「そう思う(どちらかというとそう思う・そう思う・非常にそう思う)」29.2%(35人/120人)
3.陽性者を誹謗中傷することは、かえって感染を広げることになると思う。
「そう思う(どちらかというとそう思う・そう思う・非常にそう思う)」62.5%(75人/120人)
5.陽性とわかって誹謗中傷を受けるくらいなら、体調が悪くても黙って登校や出勤した方がいいと思う。
「そう思う(どちらかというとそう思う・そう思う・非常にそう思う)」8.3%(10人/120人)
結果2 記述データを仮にカテゴリー化してみました。
「感染した人は新しい生活様式を守ってなかったから」に「そう思う」は約3割、「この質問で無意識に感染者の責任だと思っている自分に気づいた(No.4;30才代)」という記述もありました。
「誹謗中傷は感染を広げる」は約6割の方が「そう思う」と回答していました。そして、「誹謗中傷を受けるくらいなら、体調悪くても黙って(隠して)登校・出勤」は1割弱の方が「そう思う」と回答していました。
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誹謗中傷による被害例として、大学生が感染し帰省先で「ご近所の対応が惨いもので、結局ご家族がその地から去り、お父様も会社を辞める程迄追い込まれましたNo.5,50才代」と回答がありました。誹謗中傷がその家族をその土地に住めないようにしてしまったこと、そのご家族が深く傷ついて今生活されておられることを思うと心が痛みます。
そして、「PCR検査を受ける過程で傷つき、誹謗中傷受けるくらいなら隠した方がいいと思った、その後、医療に救われたが(No.15,40代)」との記述もありました。
「陽性者に必要なことは、誹謗中傷ではなく、慎重な体調観察が行える体制と、発症した場合の最適な治療体制だと思います(No.47,50代)」とありました。
コロナ専門家会議も医療体制については発信してきたのでしょうが、PCR検査を抑制することで第1波を乗り切ったと専門家が述べるなか、発症2-3日前から感染力(Nishiura et.al.,2020.27Feb; XiHe etal.,2020,15April)の情報はいつ国民に発信されてきたのでしょうか?
<感染しないように【新しい生活様式】を>の発信をコロナ有識者会議は発信してきたのに対して、
<感染したのでは?発熱したら?感染した人が発症した2-3日前から私接触したのかな?濃厚接触者の定義(マスクなしで15分会話)は?など【感染疑いのある人の体調観察・医療体制】>の発信をコロナ有識者会議やメディアによる発信が少なく、そのことが誹謗中傷の要因の一つになっているのではないでしょうか。
コロナには【行動モデル(新しい生活様式)×感染症医療モデル(PCR検査で見える化隔離保護政策)】の2つモデルを感染地域では確実に展開していくことだと仮説しています。ところが、twitterでは、一方に偏った主張の罵り合いが展開されています。都道府県によっても、感染疑い者への医療体制は同じではないでしょう。
誹謗中傷防止対策として「授業に組み込む」「教育の力」の記述が多くみられました。しかし、小中9年間で保健の授業時数がとても少なく、感染症を学ぶ授業は中3保健にしか位置づけがなく、文部科学省の感染症授業案は中3しかないことを国民は知っているのでしょうか。いじめ・自殺防止に道徳を教科化したため、道徳の時間にコロナ誹謗中傷防止授業ができない現状を、文部科学省の官僚は知っているのでしょうか。
さらに、さまざまな考えをお持ちの方(「コロナは風邪と同じ」「PCR検査は不要」「無症状の人へもPCR検査を」など)から回答を寄せてほしいとお願いいたします。臨床心理学専攻の博士課程や若い研究者の方で、この誹謗中傷の要因と防止策の共同研究をやってみたい人いませんか?
Nishiura et al.,2020b: “Serial interval of novel coronavirus (COVID-19) infections”, Int. J. Infect. Dis., 93, 284–286.
Xi He, et al., "Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-19." nature medicine, Vol.26, 672-675, April, 15, 2020
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