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2020年5月

2020年5月24日 (日)

Covid-19子どもの心身のサポート研修会

スクールカウンセラーや教職員向けのパワポの資料を掲載します。

ダウンロード - covid19meetingforcounselor26teacher.pdf

 

2020年5月23日 (土)

保護者・児童生徒へのインフォームドコンセント(説明と同意)を

保護者・児童生徒へのインフォームドコンセント(説明と同意)を
                                  
チェックリストの保護者への事前の通知・許諾・任意性(テストでないので拒否できること)を伝え、実施にあたっては、児童生徒には、チェックリストは誰が見るのか、どのように活用されるのか、回答したくないときはしなくていいことを説明し実施することを徹底するとよいと思います。

チェックリストを子どもに提案するとき、スクールカウンセラーはつぎの5点を教育委員会・学校に助言するといいです。
①事前に、学校ないし教育委員会は、チェックリストの目的と活用について説明する「保護者へのお便り」を発信し、保護者からの意見を聴きます。
 (保護者と心のスクラムを組むことがこの危機を乗り越える大きな力になります。保護者の声に耳を傾けましょう)

②チェックリストは、「対処を学ぶ」ためのきっかけにして、「セルフケアを促進」するためのものであることが第一の目的です。
(ハイリスクの児童生徒を発見しようと、調べるために実施すると、大人は調べる人、児童生徒は調べられる人になってしまいます。体温を測って先生に伝えるなど体の健康については、その目的は社会的共通認識ができていると思います。しかし、ストレスなど心の健康については、日本の学習指導要領では9年間で数時間しかなく、実質的にストレスについて学ぶことなして大人になっていきます。そのため、眠れない⇒眠りのためのリラックス法など対処法があるよと気づくためのストレス反応項目を置いています。ストレスチェックリストは第一に自分が自分のストレスを知り、効果的な対処法を考える自分教材として位置づけています)

③チェックリストを見て、やりたくないと思った人はムリにやらなくていいです。
(今提案しているストレス反応5項目、日常生活行動8項目は、項目をみて、それで不快になることはほとんどないでしょう。しかし、ポスト・コロナウイルスの時期には、このアンダー・コロナウイルスの時期を思い出してつらくなることがあるかもしれません。そのような再体験や回避などトラウマ反応の中核反応を尋ねることがあったとき、ムリにやらずに、自分のペースを大事にすることが大切です)

④チェックリストは担任・養護教諭・スクールカウンセラー・管理職などがみて、個別のサポート(教育相談など)に使います。
(眠れないとか、自分が悪かったのかなという思っていても、それを担任にお話しする機会はほとんどありません。チェックリストの数字の〇はメッセージの表明です。メッセージは受けとめる人がいて、はじめて意味を放ちます。それを軽々に扱ってはいけません。「なかなか眠れない」の質問に、3に〇がついていたら、どれくらい眠れないのか、いつごろからなのか、昼間こんな活動をしたら眠れたということはないのか、聴いてあげてほしいのです。チェックリストは双方向コミュニケーションのツールなんです。)

⑤学校全体・地域全体の子どもたちの心身の状況について、チェックリストの統計的結果を伝えることが子どもたちの福利に貢献すると学校・教育委員会が判断したときは伝えます。
(a.教科学習には、テストがあります。しかしチェックリストはテストではありません。やりたくなければやらなくていいし、ストレス得点の高低は児童生徒の教科学習の成績と全く関係ありません。道徳は記述式の教育評価をしなくてはならなくなりましたが、個人の心とからだの健康チェックを教育評価の対象にしてはいけません。一方、「保健学」は、健康の仕組みを学ぶ科学ですから、これはテストを作成できます。しかし、心とからだの健康でのチェックリストはテストとしてはいけないのです。この新型コロナウイルスの危機を契機に、自分が自分の心とからだの健康を考える授業時間と、保健の授業時間との違いを明確にする必要があります。私は、心の教育35コマ=道徳25コマ+心とからだの健康10コマを小学1年生から中学3年生まで確保し、この授業時間では、道徳も含め、評価は一切しないことが望ましいと考えています。これは議論すべき重要な課題です。
b.プライバシーを守り、チェックリストの統計結果を学校・地域に還元することは、よりよい健康やかかわりを考える貴重な資料になります。例えば、いじめ被害加害チェックリストの集計したものを、学年や全体の結果として還元することは、この学校で〇%の人が「いやなことをいわれたりされたりしている」と訴えているんだ。そのことで、いじめの実態が見える化されます。自分はストレスが高いのだろうか、イライラするって当たり前って思っていたけど、意外とみんなイライラしていなんだ、と自分をふりかえるきっかけになります)


2020年5月22日 (金)

学校再開に向けての校長研修会

学校再開に向けた校長研修会が三田市で行われ、講師を務めた。神戸新聞の記者が校長研修会での心のケアについて、まとめてくれた。「学校再開、心のケアは」地方版だが、全国でネット配信されているので素晴らしい!保護者と心のスクラムを組んで取り組まないとこの困難は乗り越えられない。ストレスについて学ぶ時間が9年間でわずか2-3時間しかなく、実質、子どもは正規にストレスについて学ぶことができずに大人になっていく。この日本では、保護者・児童生徒へのストレスチェックや新型コロナ対処を学ぶ授業案の目的や活用を事前に通知して、丁寧な説明と同意(インフォームドコンセント)が必要だ。

 

20年前、県のいじめ防止対策指定を受けた三田のある中学校でスクールカウンセラーを務めた。私のスクールカウンセラーの原点だ。養護の先生や校務員さんとは来校するたびに話をした。しかし、生徒指導の熱血先生は半年間私と話をしてくれなかった。学校はニュータウンで、生徒たちは笑顔で登校していた。この学校にいじめはあるのだろうかと思った。ある日いじめ対策地域連絡会議が開かれ、生徒指導の先生は「この学校にもいじめはあります」と言った。その発言がきっかけで、ではいじめの実態調査からはじめようということになり、私がいじめ被害加害、ストレスのアンケートを設計した。当時世界のいじめ防止の取り組みを調べ、「いじめ」が抽象的な言葉なので、「行動」で記述することが大事と知り、いじめ被害加害行動のリストを作った。ストレスと関連するはずだからとストレス反応もいれた。回収した生徒へのアンケートを各担任が熱心にみている姿をみて、生徒指導の先生は笑顔で私に語りかけてくれた。文部省もたまにはいいこと(スクールカウンセラー配置)をしてくれたと。
保護者向けアンケートには、今のいじめ被害加害だけでなく、過去にいじめ被害にあってそれがどのように終わったか、乗り越えたか体験も聴いた。それらの結果を夜の保護者会で報告した。会が終わっても熱心に話し込む保護者たちの姿が今も浮かんでくる。生徒たちには、今この学校で、「たたかれたりけられたりする」〇%、「たたいたりけったりする」〇%と表にまとめたものを用意した。生徒のいじめに対する意識の記述もカテゴリーごとにまとめ発信した。
その延長線上で、道徳の時間にいじめ防止授業をすることになり、ストレスマネジメントを取り入れた授業案を学年団で作成し実践した。新しい取り組みだったので、通常の道徳授業をしているニュータウンの同じ規模の学校にお願いして、比較データをとった。(当時、道徳の時間に、リラックス法などの体験的活動をいれてはいけないと知らなかった。)いじめ被害加害は2週間をふりかえってチェックしてもらった。統計的分析結果、通常道徳授業校は統計的に有意な差はなかった。ストレスマネジメントを取り入れたいじめの防止授業校は、「無視」を除いて、有意な減少を示した。その結果は「動作とイメージによるストレスマネジメント教育・展開編」(北大路書房)に収録した。その後、いじめ防止にかかわる会議でその実践を発表した。その会議には権威ある道徳学者がいたが、私の報告に激怒した。道徳でもいじめ防止に効果ありますよとそんなことをいっていた。子どもの声より道徳かくあるべきと主張している人がこの国の教育を作っているのだと思った。大津のいじめを苦にした事件後に、いじめ・自殺防止に道徳が教科化された。日本の流れを変えることはできなかった。自分の非力を嘆いた。
そして今、新型コロナウイルスで世界は苦しんでいる。四川大地震後に道徳教師を訓練して心理健康教師を誕生させた中国は、新型肺炎対処の健康授業をWEBで心理健康教師がやってきた。日本は相次ぐ災害を経験してきたにもかかわらず、学習指導要領の改訂に、柱として健康授業を据えてこなかった。文部科学省は中学3年保健の時間で新型コロナへの授業案を発信しているが、それは保健体育の教師が授業をするのであって担任がするのではない。小学校は指導例しか発信できてない。日本には、豊かな人材がいる。しかしシステムが貧困だ。それは、中央教育審議会、有識者会議、そこに国民の声が反映されず、データに基づいた教育改革案が討議されてこなかったのではないか。新型コロナは、良き日本と変えるべき日本を浮き彫りにした。
兵庫教育大学の助手時代、大学の卓球部で汗を流した。当時のキャプテンは、三田市教育委員会のNo.2になっていた。校長研修会に招いてくださった三田の教育関係者に感謝のきもちでいっぱいだ。

 

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