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2020年1月

2020年1月18日 (土)

災害後の子どもの心のケア(8)MBS「未来の子ども達を守りたい」

MBS毎日放送の記者さんが阪神淡路大震災から25年特集で「子どもの心のケア」をとりあげてくれました。
MBS「未来の子ども達を守りたい」

テレビは時間がかぎられているので、ここにお伝えしたいことを書きます。
野田小は東日本大震災で被災した野田村の小学校です。あまちゃんの久慈から車で20分くらいのところにあります。
この日は小学校5年生、東日本大震災当時2才の子どもたちです。心のサポート授業は「いじめや災害によるストレスと対処」、
パワーポイントの指導案とワークシートは、このブログ「SOSの出し方教育プログラムーいじめにあったときの相談行動を高めるために
に掲載しています。
いじめられたとき、家族に相談する、先生に相談する、友だちに相談する と授業のはじめに尋ね、授業のおわりに同じ質問をしてくらべてみました。先生へ相談するは、はじめは28名中8名、授業のおわりには18名が「相談する」になりました。「いじめが災害と同じくらい人を傷つけることがわかりました」「つらいことがあるかもしれないので、この授業をいかしたい」など良い感想ばかりでした。多くの子どもたちが授業後放送局のインタビューに手をあげて応じていたので、放映されなかったのは残念でした。地元のテレビ局にも取材してもらえばよかったと反省しています。

被災地では、心の健康授業である「心のサポート授業」を実施するコマがありません。心の健康やストレスは保健体育の小5・6の教科書にあり、3コマくらい、中学3年間でも3コマです。

1.道徳の年間35コマの「節度節制」「個性の伸長」「希望と勇気・困難に立ち向かう」など内容項目に合致する指導案は教科書の読み物教材でない心の健康の教材を使えるように文科省は通知をだしてほしい。2030年の学習指導要領改訂には、心の教育=道徳教育+心の健康教育 と改革してほしい。心のケアを日常化してほしい。親からの虐待で苦しんでいる子ども、犯罪被害で苦しんでいる子どもがたくさんいる。子どもの自殺は2011年から毎年増加している。政策がまちがっているにちがいない。結果対応の政策はもちろん必要だが、怒りを抱えた時暴力でない表現方法があることを小1から学べる時間を確保してほしい。
平時での心の健康授業が充実すれば、災害後の心のケアはとてもスムースに展開する。

2.いじめ防止対策推進法による「いじめ防止対策委員会」の各学校の設置を、暴力(子ども同士のいじめ、親からの虐待、教師からの体罰、対教師暴力)防止に焦点化した安全委員会方式(田嶌誠一,2011)に改変してほしい。田嶌さんは、児童養護施設での暴力をなくす運動に取り組んできており成果をあげている。

子どもの暴力被害(虐待・いじめ・体罰)をなくす、減災に全力をあげる、子どもFirstの政策を政府は推し進めてほしい。

2020年1月13日 (月)

親からの性虐待(2)児童期性虐待20年後のインタビュー調査研究

子ども時代の性被害の記憶が偽りか真実かという論争は、アメリカでは1990年代に法廷にもちこまれた。 Loftus, E. (1997)はショッピングモールの迷子実験で、嘘の記憶を埋め込むことに成功したと報告、記憶の不正確さを裁判で訴え、False Memory説が有力になった。
しかし、児童虐待はこの30年、アメリカ、日本で、増加しており、社会的問題になっているとともに、とりわけ、児童期性虐待(Child Sexual Abuse; CSA)は成人でのPTSDや抑うつなど精神健康にネガティブな影響を及ぼすことがわかってきた。

そして、最近、興味深い研究が発表された。
それは、1990年代(Time1)虐待を受け親から分離され法的な施設で保護され、医師による性器触診を経験した子どもたち(4歳から17歳)に対して、20年後の2012年から2014年(Time2)に成人になった30名にその記憶について検証した研究報告である。成人の43%が児童期の医学検査での性器触診を正確に再生報告した。93%が触診を正確に報告したか、触診があったかわからないのいずれかと報告した。2名(7%)のみが性器触診を否定した。また、抑うつ症状の強さはより正確な記憶の再生を予測することがわかった。

Goldfarb,D.,Goodman,D.S.,Larson,R.P.,Eisen,M.L, and Qin,J.(2019)Long-Term Memory in Adults Exposed to Childhood Violence: Remembering Genital Contact Nearly 20 Years Later.Clinical Psychological Science.Vol.7(2) 381–396

論文がダウンロードできるので、関心ある方は全文お読みください。

このような研究ができるというのが、アメリカの研究者のすごさですね。この論文の問い合わせ先はカリフォルニア大学心理学部のGoodman博士です。

 

 

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