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2016年6月

2016年6月18日 (土)

熊本地震と心のケア(41)トラウマアンケートの活用について

「今この時期トラウマアンケートはやるべきでない」と5月22日に発信しました。地震からほぼ1ヶ月の時期でしたが、強い余震が続く状況でしたので、そのように書きました。
しかし、被災状況にさまざまに違いがあることから、トラウマアンケートを活用しながら、心理教育とストレスマネジメント、防災を取り入れた授業(活動)を展開する時期になりつつあると思うようになりました。
大切なことは、トラウマにふれるのは、少しずつ、段階的に、かつ、その反応の意味をわかりやすく伝え、対処する方法があることをしっかり伝えること、対処する方法を体験のレベルで伝えることだと思います。
ちなみに、少しずつふれるというのは、トラウマアンケートの項目内容でも、そのことがあります。再体験反応の例をあげてみます。
 
3他のことをしていても、思わずそのことを考えていることがある.(IES-r) 
 
3B1 思いだしたくないときに、いやなことをふいに思いだしたり、そのときの場面や音が、勝手に心にうかんできたりする。(UCLA-PTSDindex)
 
7 つらいこと、ショックなことが頭からはなれない(PTSR-ed24)
 
「そのこと」「そのとき」「つらいこと」などですが、「そのこと」「そのとき」は、まさに、トラウマ体験(ストレッサー)に関する用語です。一方、「つらいこと」は、つらいは、ストレス反応を指しますので、ストレッサーよりストレス反応にウエイトがおかれ、侵襲性は低くなります。
 
「つらかった」とすると、過去形になり、より侵襲性が低くなるかもしれません。
 
このような用語を工夫しながら、その反応の意味と対処の仕方があることを、クラスワイドで、ないし、個人カウンセリングで、一方的な情報提供ではなく、やりとりのあるなかでの情報提供ができていくと、安心感につながっていくと思います。
 
そして、より詳しい、心とからだの変化を自らが知り、対処を考える活動(授業)へと展開していくのがいいのではないでしょうか。

2016年6月17日 (金)

熊本地震と心のケア(40) 低学年の児童のための防災と心のケアリーフレット

幼児や小学生低学年の児童の「恐怖・こわさ」は相当なものだとおもいます。
そこで、被災地の学校になんどもはいった養護教諭や防災の専門家と、シンプルなA4、1枚のリーフレットを作りました。
こわいきもちになったとき、どんなことをしている?
といった発問の前に、このリーフレットを読み上げて、子どもたちが安全感がもてるようにはたらきかけてはどうでしょう!

2016年6月13日 (月)

熊本地震と心のケア(39)あさイチ 熊本地震2ヶ月 心のケア

あさいちで、別府市の小学校の実践が紹介されました。
 
熊本県内でカウンセリングが必要とされた子どもは4277人。
震度6弱の地震に襲われた大分県別府市では約2500棟の家に被害が出た。
別府市立上人小学校は全校児童314人。
すべてのクラスで心と体のアンケートがとられた。
すると、全校児童の4人の1人が「こわい」と回答。
「こわい」と答えた男児は、今では兄と一緒に帰っている。
誰かが一緒でないと洗面所にもいけない日が続いている。

心と体のアンケートでは、自由記述で、地震のこわさや思いを書いてもらっていました。
1割がここに記載してないことを校長先生は心配していました。書かれてないメッセージを読もうとするのは、すごいなーと思いました。
 
ストレス障害のリスク因は、強い回避と自責感だと思います。
 
アンケートは心理教育とストレスマネジメントをセットで授業としておやりになったらいいですね。というのは、災害やトラウマのアンケートをして、”いやだなー””やりたくないなー”という思いは、回避を強めるんですね。 何も書かれていないというのは、回避だと考えていいでしょう。
 それで、次回、心と体のアンケートをやるときは、 「ない、少しある、よくある、非常にある」か、「ない、1-2日ある、3-5日ある、ほとんど毎日ある」といったチェックをいれる方が負荷が少ないですし、トラウマ反応のカテゴリーごと、過覚醒(びっくり興奮)、再体験(思い出してつらい)などをまとめて、「イライラしたりびくっとするのはとっても自然、大変なことに立ち向かおうとしているんだよ」、 とか、「こわいという気持ちは命を守る大切な気持ちだよ」とメッセージを送り、眠りのためのリラックス体験や余震に備えて工夫していることを話し合い、こうすれば大丈夫だよ、という自信をふくらます活動をするといいですね。
 アンケートを調べるためのものではなく、自分のストレスをチェックして、どういう意味があり、どう対処したらいいかを学ぶための教材として位置づけるといいと思います。

2016年6月12日 (日)

熊本地震と心のケア(38)日赤こころのケアチーム NHK NEXT

NEXT 未来のために 熊本地震2か月「密着 日赤こころのケアチーム」

NHK総合2016年6月11日17時30分から18時に、日本赤十字社のこころのケアチームの活動が紹介されました。 

日赤チームは看護師と臨床心理士などでチームをつくり、被災された方を支援してこられました。この番組では、日赤こころのケアチームがハンドマッサージやマッサージなど、被災者のニーズに応じた支援をしていること、被災された自治体職員の方へのサポートが感動的に描かれていました。被災された方の許可をとり地味な取材をされてこられた報道関係者のみなさん、そして、日赤こころのケアチームのみなさん、お疲れ様でした。

 ひとつ気になったのが、マンションに転居する方の不安には、お話をお聴きするというスタンスだけでは十分ではないと思いました。

 これは防災の智恵が必要ではないでしょうか。ほかのメディアでの専門家のコメントでも、トラウマ体験を安心できる場で表現し整理することが必要といった コメントを読みます。益城町など震度7を2度経験した方の恐怖は、「またあんなことがあったらどうしよう」ということではないでしょうか。過去の恐怖、トラウマというより、ないしは、そのトラウマとともに、今度、またあんなことがあったらどうしようという不安と恐怖ではないでしょうか。

 その恐怖には、具体的な余震への備えの対処を確認していくこと、そして地震のときにどう対処するかを明確化していくことといった 防災行動 が大切だと思います。ですから、防災行動と心のケアの両輪が必要だと思うんです。

 

2016年6月 8日 (水)

熊本地震と心のケア(37)子どもの心のケアチーム発足(別府市教育委員会)

別府市教育委員会が子どもの心のケアチームを立ち上げたようです。(OBS大分放送)
チームを立ち上げて、ストレスマネジメントプログラム(心のサポート授業)やどのようなストレスチェックをどのように行うかを決めていくことが、子どもたちの心のケアには必須です。

2016年6月 6日 (月)

熊本地震と心のケア(36)防災と心のケアで乗りこえよう!リーフレット完成

熊本地震の恐怖は相当なものです。
安全感を取り戻すには、防災の知識と行動が必要です。
それで第二弾 防災と心のケアリーフレットを作りました。
自分はなにができているのか、いないのか。
それを確認するだけでも、安全感につながるのではないでしょうか?
文章は、兵庫県立舞子高校で、英語教師から防災教育の専門家になった諏訪清二先生が
ほとんど執筆されました。私は、心のケアに関してほんのすこし追加しました。

挿絵は、私の研究室の修了生が描いてくれました。東日本大震災時は保育士さんをされていましたが、保育園が被災し、子どもの心のケアを学びたくて、本学の臨床心理学コースで学びました。絵を描くプロではないですが、心をこめて描いてくれました。

 
小学校4年以上であれば、リーフレットの主なところを読んで解説してあげるといいかもしれません。
建物診断で安全とされた人だけでなく、避難所から仮設住宅に、ないし復興住宅に移るとき不安になったときに、活用できると思います。
頭では、安全だろう と思っても、からだからの安心感がもてないのが、今回の連続地震ではないでしょうか。そこは、からだをゆるめて、からだをいたわり、ちょうどよいこわさに変えていくのはどうでしょう。
 

2016年6月 4日 (土)

熊本地震と心のケア(35)くまモン・心のサポート授業

くまモン心のサポート授業がはじまりました。
 
読売新聞が的確に紹介してくれています。
 
>東日本大震災後に岩手県内で実践したものに、余震への対処法を加えた内容で、睡眠など健康状態の確認、イライラした時の対処などについて考え、子ども同士で共有する。
1,健康チェックのワークシートへの記入
5項目(睡眠、イライラ、不安、体調、食欲)の健康チェックのあと、
と 「好きなこと楽しいことほっとすること」、「眠れないときの対処や工夫」、「余震への備えと対処」、「イライラへの対処や工夫」を一言書いてもらいます。
 
2,グループでの話し合いと発表
グループで1分間、話し合ったのちに、グループごとにひとつ発表→板書
 
・好きなこと楽しいことほっとすることの発表
・眠れないときの対処の発表のあとに眠りのためのリラックス(漸進性弛緩法)
・余震への備えと対処の発表のあとで、リーフレットで解説。安全感を確認しよう!
・イライラの対処の発表のあとに落ちつくためのリラックス(肩の動作法と呼吸法)
(テンポ良くやらないと4つを45分授業でやるのはむつかしい)
 
3,最後に授業の感想を記入
 
で構成しました。
 
防災と心のケアで安全・安心を取り戻そう!
 
防災行動で安全感を、からだをいたわりほぐす心のケア(自分が自分のからだにできる心のケアだよ)で安心感を!
 
低学年は4つはむりなので1つか2つくらいではないでしょうか。
 
中国四川大地震後には四川省教育庁が「心理援助」の授業を週に1コマ必須としてやるようにと通知をだしました。日本では、こういう授業をする時間が非常にかぎられているのが課題ですね。

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