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2016年2月 7日 (日)

PTSDの心理療法(2) Thich Nhat Hanhから学ぶ 未来イメージ動作法

復員兵のPTSDは加害者の正当な苦しみなのだろう。PTSDの元兵士がPEやCPTを望まなかったり、チャレンジしてもドロップアウトする率が高いのは、被害体験だけでなく加害体験を経験しているからではないだろうか。PEは、古典的条件付けとオペラント条件付けを理論的背景としており、それはいわゆる”慣れ理論”である。繰り返し、体験を語ることで、情動反応は減衰していき、症状から解放される。しかし、語るにおぞましい被害体験や、大切な人を突然亡くすといった喪失体験、なおし加害体験による悪夢などのトラウマ症状は、語ることに”なれる”ことだけでは、十分でないだろう。
過去の体験の受けとめ方が変わり、その体験をエネルギーにして、新たな行動を積み重ねることによってしか、その苦しみを和らげることはできないのではないだろうか?
そのことを、端的に示唆するエピソードが、「ティクナットハンの”5人の子どもを殺した元兵士”への法話」ではないだろうか。
http://mettarefugedharmanuggets.blogspot.jp/2011/11/thich-nhat-hanh-and-soldier-who.html
 
ハン師は、「あなたは40,000人の子供たちが、ただ薬と食物の欠如のために、世界中で毎日死んでいることを知っていますか? あなたは生きています。 あなたの命をこの瞬間に死に瀕している子供たちを助けるために使ってはどうですか?」とその元兵士に語りかけたのです。
私は、トラウマイメージ動作法に、5つのコンポーネントを考えている。

 

)ポジティブ・安心イメージ動作法:観察イメージと体験イメージをポジティブ・安心イメージにより体験する。スクリーンに入る、スクリーンからでる、ことを動作ないし動作イメージにより体験します。

 

2)反復イメージ動作法 :トラウマ・イメージのスクリーンのなかに吸い込まれないようにします。これは、トラウマ記憶と距離をとる体験です。トラウマ記憶イメージに圧倒されずに、コントロールできるという実感を動作及び動作イメージで実現します。

 

3)ストーリーイメージ動作法:体験の内容を語る必要はありません。トラウマ記憶をイメージするとき、どのような姿勢動作(身構え)で受けとめたいかを探します。

しかし、ここまで体験できるようになると、クライエントの多くが、”語りたくなります”。そのときは、”語れることは回復にとってとてもとても良いことです”と伝え、情動に圧倒されずに、かつ情動を伴いながら語ることをすすめます。

 

4)対処イメージ動作法:もし同じようなことを経験するとすれば、ないしはそれと関連する人にこれから出会うとき、どのような身構えで対処するかをイメージします。

 

5)未来イメージ動作法:過去のつらかった体験をエネルギーにしてこれからどのような活動をしていくかをイメージします。

 
5つめのイメージ動作法は、まさに、ティクナトハン師からヒントをえたものである。

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