日本臨床動作学会第14回大会が11月17日~19日、学習院大学で開催されている。
私は、災害・事件後の臨床動作法-イメージと動作法の分科会を担当した。2時間セッションで、前半を私が、後半を新潟の織田島先生が担当した。
私は、事件や事故後の心理的支援としてのイメージ動作療法の実習を行った。まず、トラウマについて話した。次に、二人ひと組で、カウンセラー役、体験役を決めて実習を行った。デモンストレーションとして、Wさんにモデルになってもらった。ちょっとした不快な記憶をひとつ思い浮かべていただき、苦痛度、からだの感じと気分、つぶやきを語ってもらい、そのときの身構えや姿勢を思いだしてもらった。
からだの感じは、胸がきゅっとする、とか、ドキドキする、といった表現であらわされる。
身構えや姿勢は、動きやそれに伴う緊張が語られる。
からだの感じと、身構え・動きを、聴き手は、区別して聞くことがポイント。
それと、<そのときの身構えといっしょに少し味わってみますか?それとも、こうできればいいなーという姿勢や動作のイメージを浮かべますか?>
と尋ね、決して、すぐに、一般的にいわれている「望ましい姿勢動作」をすぐに提案しないことである。
Wさんも、胸が屈になるという動作を味わっていると、肩の力に気づき、自らが、こんな姿勢がいいかなと、からだを立てて、後ろに少しもたれるような姿勢に落ち着いた。
苦痛度もさがり、ほんの15分のデモが終わった。
後半は、織田島先生の中越地震後の被災者の息の長い活動を報告いただき、長岡バージョン動作法の実技を披露して頂いた。時間が短く申し訳なかったが、エッセンスは伝わったと思う。詳細は、臨床動作学研究第12巻に掲載されている。
大会長の伊藤研一先生は、フォーカシングの第一人者であり、かつ動作法も臨床で活用されている。関係性やフェルトセンスを大切にされる本学会では異色の存在。伊藤先生の存在は、本学会の発展をさらに前に進めるであろう。伊藤先生の発表に、成瀬先生がフロアからコメントをされた。「フェルトセンスはとてもいいんです。でもそれを、イメージやことばにしてしまうからいけないんだと思うんです。フェルトセンスにどっぷり浸かるんですよ。イメージに逃げてしまわないように」といった内容だったと思う。
伊藤先生が司会をつとめたランチョンセッションでは、Oさんが、実に、興味深いケースを紹介した。私がSVを務めたのだが、その当時、聞けなかった話をOさんから聴けた。
あるセッションで、セラピストのOさんのお腹が鳴って、面接の場面の緊張感がさーっと変わった。「身体的共動感」とでも名付けたらいいのだろうか。その過程を聴いて驚いた。Oさんは、クライエントのストレスやトラウマを一度からだの中にいれているらしい。そして、少し具合が悪くなる。でも、それを動作法でセルフ処理しているのである。
これは、精神分析の逆転移、トラウマの二次的外傷性ストレスの問題でもある。
是非、論文にしてほしい。そして、伊藤先生に感謝、感謝である。そのような機会を作ってくれたのだから。
昨日の午後から、研修会が行われており、300名近い参加者が実技研修に参加している。
懇親会は、気品高い学習院大学の学食で行われた。とても美食だった。
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