新しい学習指導要領-道徳は変わるのだろうか!
新しい学習指導要領の改訂がすすんでいる。
2008年1月17日 中央教育審議会において、「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」(答申)をとりまとめました。(「答申」全文はこちら)(PDF:893KB)
この答申を読むと、道徳教育がどのように変わるのか危惧せざるえない。
この答申の52p
「第四は、道徳教育の充実である。道徳性の涵養については家庭の果たす役割がおおきいことを前提にしつつ、学校教育においては、発達の段階に応じた指導や体験活動などを通じた生活習慣や最低限の規範意識の確立、民主主義における法やルールの意義の理解など5.(7)で示した基本的な考え方に従って道徳教育を充実する必要がある。」
そして、「心のノート」の活用などがあげられている。
これまでも、心のノートについては、このブログでも取り上げてきたが、残念なことに、「怒りや悲しみとのつきあい方」についてのページがみあたらない。
規範意識の形成には賛成だが、「親が子どもを虐待する、暴力をふるう」現実のなかで、子どもがそれをどう受けとめ、どう対処したらよいかについて、だれが伝え教えるのか!
当然、家庭で親が教えることはできない。それは学校教育で行うしかないのだ。もちろん、地域の社会教育が行ってもよい。しかし、このようなハードなテーマに、子どもたちが集まるだろうか。だから、暴力がいかに人の心を傷つけ、人生の長きにわたって、影響を及ぼすかを、トラウマや臨床心理学・精神医学の知見をもとに、子どもにもわかりやすい言葉で教えなければならない。その場は、学校、教室しかないのだ。
また、「暴力はいけない」と大人が何度も唱えても、効果は乏しい。むかついたとき、怒りがわき上がったとき、暴力以外の方法で、その感情をどう伝えるのか、どう表現すればいいのかを、教室のなかで、しっかりと子どもが体験しなければ、決して暴力はなくならない。
いまの道徳教育の実践には、このようなテーマがみあたらないように思うが、どうだろうか。行われていても、一部の熱心な教師だけだろう。
ここは、学習指導要領の改訂を機に、おおきく変えてほしい。
特に現職の教員のみなさん、いまの道徳教育がどのように行われており、どのような問題を含んでいるのか、声をあげてほしい。
道徳で、人間関係のストレス(ストレスマネジメント)やアンガーマネジメント、アサーショントレーニング、ピアサポート、いじめ防止授業を、積極的に年間指導案に組んで実践している学校があれば、その成果について、教えてほしい。
そして、なぜ、そのような授業が、どの学校でも実践できないのか、なにが問題なのかについて、このブログにコメントを寄せてほしい。
まもなく、文科省は、2月にパブリックコメントを求める。現場がひとり一人声をあげないと、わが国の道徳教育は変わらない。
日本ストレスマネジメント学会、日本ピアサポート学会などが連名で、「発達段階に応じた体験活動」の実際を、具体的に、提案する必要があるように思う。
この機会を失うと、わが国の心の教育が、もう10年、遅れることになる。
少なくとも兵庫県ですすめている「命の大切さを実感させる教育プログラム」が、道徳教育の改訂に反映されることを望みたい。
学習指導要領改訂の今後のスケジュールが文科省のHpに掲載されている。
学習指導要領改訂の今後のスケジュールについて、渡海文部科学大臣から、
・本答申に示された提言を受け止め、直ちに小・中学校学習指導要領の改訂作業に取り組み、2月中旬を目途に改訂案を公表し、1ヶ月間のパブリックコメントを行った上で、今年度内の改訂を目指す
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