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2009年5月31日 (日)

新型インフルエンザと心のケア(8)-豊岡市のアピール

豊岡市は、新型インフルエンザにかかわる誹謗中傷・風評被害など払拭するため、政府等に対して、要望書を提出しました。

豊岡市長名で、内閣総理大臣、兵庫県知事などへ下記の要望を提出しています。

1 国民に対し、新型インフルエンザの症状など医学所見とその評価について、
科学的根拠に基づき、分かりやすい表現で、充分説明すること。

2 遺伝子検査や疫学的調査の目的を分かりやすい言葉で充分説明し、理解を
得ること。

3 疫学的分析結果を早く公表すること。

4 患者や家族等を非難中傷することには根拠がなく、卑劣なことであること
を強くアピールすること。また、患者や家族等に対し、罪悪感を覚えたりす
る必要がないことを充分説明すること。

5 無理解や偏見に基づく被害が現に発生していることを踏まえ、情報の提供
の仕方についても細心の注意を払うこと。

6 府県別、地域別の患者数を累計で公表あるいは強調することによって、あ
たかもその累計数字が現在の患者数であるかのような印象を与えている事態
を改善し、現在の罹患者数、現在の病状等を主体とした公表に努めること。

7 風評被害からの反転攻勢に対し積極的な支援を行うこと

豊岡市は、

新型インフルエンザに罹患した人の数が、毎日報道されていますが、いまなお、罹患している人数と、これまで罹患した人数を、わけて発信しています。

このように発信することで、二次被害を抑制することができます。

私も、豊岡市の要望書に記載されていることに、全く賛同します。

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2009年5月29日 (金)

新型インフルエンザと心のケア(7)-広げよう防疫教育・豊岡市の実践

いまの8:45のNHK神戸のニュースで、豊岡市の小学校で、新型インフルエンザについての二次被害を防止するための小学校での授業が紹介されていました。

中学生が修学旅行で中傷を受けて、豊岡市教育委員会が、”防疫教育”をはじめたようです。豊岡は、2004年の台風23号豪雨災害のときも、市教委をあげて、心のケアに取り組んだんです。

この授業案をすぐに紹介し、この”防疫教育”を全国に広げたいものですね!

新型インフル、兵庫の生徒、修学旅行先で中傷受ける
市教委、立ち向かう人権教育実施へ

 新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の感染拡大による休校措置が解除されたのに伴い、修学旅行に出かけた兵庫県豊岡市内の市立中学校の生徒が、旅行先で中傷とも受け取れる言葉をかけられていたことがわかり、同市教委は28日、中傷などに立ち向かう姿勢を養うための人権教育を市立の全40小中学校で行うと発表した。6月5日まで各学校で、資料に基づいた指導を行うよう通知した。

 市教委によると、25日から2泊3日で、東京方面を旅行。浅草でマスク姿の生徒に、女性が「どこから来たの」と声をかけ、生徒が「兵庫県」と答えると、「やばいな」と話したという。

 また、東京ディズニーランドでは、中傷とも受け取れる言葉をかけられたのが3件あったという。このほか、市にも「関東に住んでいる人間は迷惑です。ディズニーランドで感染者が出たらあなたたちのせいだと疑います」との内容のメールが1件、同様の趣旨の電話も1件あったという。

 このため、市教委は、不愉快な言葉をかけられた場合を想定した指導用の資料を作成。小学高学年・中学生用では、感染者が出た小学校が、校外学習で訪れる別の市から「とても迷惑。感染者が出たらあなたたちのせい」とするメールを受けとった場合を想定。

 指導のポイントとして、「感染者や感染者が出た市に差別的なメールを送ることが人として問題」などとし、児童・生徒には感想を書かせる。

 同校の校長は「誹謗(ひぼう)中傷とも受け取れる言葉を受けた生徒からは不愉快な思いをしたと聞いている。心ない発言を受け、残念だ」と話した。

(2009年5月29日  読売新聞)

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新型インフルエンザと心のケア(6)-リーフレット作ってみました

「Nosi-tsm.doc」をダウンロード (新型インフルエンザと心のケア)

兵庫では、すべての高校生が回復し、あすから、休校中の学校も、学校再開のようです。

新型インフルエンザに罹患して、つらい思いをした人、そのご家族、担任、部活動の指導の先生のための「新型インフルエンザと心のケア」というリーフレットを作ってみました。

キーワードは、

①「防疫教育と心のケア」は両輪で!

②誹謗中傷には、感染症の正確な知識を得て対応を!(防疫教育)

③つよい心身反応が続く要因は、マイナス思考(自責感・孤立感・無力感・不信感)・つよい回避・過去のつらい出来事経験・感情抑制!

④心身反応を収めるには、「安全感・きずな・表現・チャレンジ」

⑤回復のキーワードは、「プラス思考・チャレンジ・体験の語り」

報道などで知る範囲ですが、

担任・部活動顧問・養護教諭・学校管理者(校長・教頭)が

個別的ケアをすごーくやってますね!

新型インフルにかかわった高校生は、つらい体験をエネルギーにして、将来、そのなかから、感染症の第一人者がうまれたり、いろんな分野で活躍する人材がでてくるかもしれませんね!

リーフレット、pdfでなく、wordで掲載しています。もし、活用されるときは、学校・職場の現状にあって、改変して使っていただいて結構です。

ただ、このリーフレットは、かなり堅い言葉を使っています。この用語わかんないよ!ということや、使ってみたいなということがあれば、hotanshin@hotmail.com まで問い合わせて下さい。

嫌なことは、どうしても避けてしまいます。気持ちを切り替えることは必要ですが、「なかったこと」にしてしまうことは、強い反応を持続させます。

つらいことに向き合うときと、楽しいこと日常生活をがんばるときを、きりわけて、前に進んでいきましょう!

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新型インフルエンザと心のケア(5)-感染症専門家のコメントがほしい!

「来るな」「行けない」 新型インフルに各地で過剰反応(朝日新聞)2009年5月29日     
 新型の豚インフルエンザに対する「過剰反応」が、各地で起きている。高校野球や結婚式、病院の見舞いに行政マンの出張……。警戒心が度を過ぎたのか、集団感染が確認された関西が狙い撃ちされ、被害が目立ち始めた。
 ■高校野球
 「こちらにお越し頂くのはご遠慮願いたいと、うちの理事長が申してまして……」
 大阪府内のある高校の野球部監督は、受話器を手に耳を疑った。北陸の私立高校から、遠征試合を断られたのだ。兵庫県内での感染が、高校の部活動を通じて広がったと報道された影響らしい。
 試合は、来月中旬に北陸の相手校側のグラウンドで予定されていた。10年来の交流があり、選手らは先方の施設に宿泊させてもらうはずだった。監督の高校では生徒が感染したものの全快し、25日には元気に登校した。
 「野球部内での感染はなく、もし危険性があれば当然辞退するなり、生徒を残すなりして対処する。大阪への遠征を控えるというならまだしも、まさか来るなとは……。約25年の監督生活で初めての経験だ」と頭を抱える。
 夏の大阪大会を控え、6月は他府県の強豪校への遠征試合を組んだが、北陸の別の高校からも「待ってほしい」と注文がついた。監督は「事態は沈静化しつつある。冷静に対応してほしい」と話す。
 ■結婚式
 新郎の転職先に近い神戸で30日に結婚式を挙げる関東出身のカップルは、出席者のキャンセル続出に焦りを隠せない。
 「職場の上司に相談したら行かない方がいいって……。悪いけど行けない」
 今月中旬、千葉に住む親友からの電話で、兵庫県加古川市の新婦(28)は動揺した。
 「何で? 私たちはかかってないよ。1日や2日滞在したって感染するわけないよ。あれほど楽しみだって言ってくれてたじゃない!」。新婦は必死に説得したが、友人は聞く耳を持たなかった。
 数日後、別の東京の親友からも欠席の電話が入った。保育園で働いており、園から「神戸から戻ったら、潜伏期間の1週間は職場に来られない」とくぎを刺された。
 会社員の新郎(28)は「タイミングが悪すぎる。しょうがない」と平静を装ったが、その後、自分の親族2人から欠席の連絡が。1人は「会社の管理職の立場であり、控えたい」と釈明したという。
 当初は東京・銀座の式場を仮予約していたが、港町・神戸の魅力にひかれ、変更した経緯がある。招待者34人は親しい人ばかりだ。「土壇場でまた欠席者が出たらどうしよう。一生に一度の晴れの日なのに。もう祈るしかない」。2人は不安を募らせる。
 ■病院
 昭和大学病院(東京都品川区)は18~22日、玄関などに神戸市、兵庫県芦屋市と大阪府豊中、吹田、茨木の3市の名を挙げ、「7日以内に行かれた方のご面会はご遠慮下さい」と書いた張り紙を掲示した。その後、「やりすぎ」との指摘を受け、「7日以内に新型インフルエンザの蔓延(まんえん)している国、地域に滞在された方は」と表現を改めた。
 同病院管理課は「重症患者を抱える院内での感染を避けたい思いが強かったが、言葉足らずだった」と反省する。
 北海道北見市は、18~21日に大阪市などに出張した職員3人に、出張の翌日から6日間、特別の有給休暇をとるよう指示した。3人は市議の視察に同行。「ウイルスの潜伏期間を想定し念には念を入れ」て休ませたという。(机美鈴、関根和弘)

この記事には、感染症専門家の声が載っていません。<これは、××という根拠で、この対応は過剰反応です。>といったメッセージが今、必要ではないでしょうか?

厚生労働省や感染症に関する専門学会・機関のHpをみても、具体的なQ&Aが載っていません。報道機関も、感染症の専門家にコメントをとる努力をお願いしたいと思います。

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2009年5月26日 (火)

四川大地震復興支援-こころのケア人材育成プロジェクト始動

2008年5月12日に発生した四川大地震後のこころのケアプロジェクトが、日中両政府の事業としてはじまりました。

この4月末に、プロジェクトの教育班の日本チームは、四川省・成都とシルクロードの起点・西安から西に2時間半の宝鶏市(陕西省)の被災した小学校・中学校を訪問しました。

このプロジェクト始動にあたって、日本心理臨床学会ホームページ(四川大地震復興支援-こころのケア人材育成プロジェクト始動)に、その経緯と抱負を掲載しました。

四川大地震1年、心のケア専門家の育成支援…JICA(読売新聞:2009.5.26)

四川大地震から1年 阪神大震災の経験者らが継続支援(朝日新聞:2009.5.12)

兵庫発の支援、新段階に 四川大地震1年(神戸新聞:2009.5.11)

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2009年5月24日 (日)

新型インフルエンザと心のケア(4)-厚労省は”防疫教育”の徹底を!

生徒に不安・ストレス 関西大倉 新型インフル(2009.5.24産経)

生徒と教員計100人が新型インフルエンザに感染した私立関西大倉高校・中学(大阪府茨木市)は24日、最初の感染判明から丸1週間を迎える。生徒や教員の間に動揺や疲労も残る中、同校ではスクールカウンセラーが生徒に励ましの手紙を送ったり、通学バスや校舎の消毒を検討するなど、落ち着いた学校生活を取り戻す努力が続いている。

 最初に感染が確認された17日、同校には事実確認の問い合わせのほか、「学校が感染源だ」「これ以上感染を広げるな」などの批判も殺到した。

 22日に感染が確認された堺市の市立小学校の6年男児(11)についても、日帰り旅行中に私立関西大倉高校・中学の男子生徒と接触があったとする誤った情報が流れ、「なんで生徒が外出しているんだ。指導がなっていない」などの批判も受けた。

 生徒の間にも不安やストレスが広がっている。

 同校によると、当初は教員の労をねぎらう言葉も聞かれた生徒たちから、最近では「いつから学校行けるの」「いらいらする」「早く外に出たい」など、不満を感じさせる声も多くなった。大学進学希望者も多く、授業の進捗(しんちょく)状況などを不安視する相談も多いという。

 高校2年の男子生徒は「友達とメールや電話で連絡しているけど、すっきりしない。登校再開になっても、『関西大倉の生徒は自由に動いてはいけない』という社会的なプレッシャーを感じるかも…」と不安を打ち明ける。

 こうした“風評被害”を防ぐため同校では、専門家から「不要」とアドバイスされた通学バスや校舎の消毒を、あえて実施することも検討している。

 さらに同校では、スクールカウンセラーから生徒に励ましの手紙を送るなど、「心のケア」にも細心の注意を払っている。登校再開後には、生徒とコミュニケーションをはかる特別な時間を確保することも検討している。

 大船重幸教頭は「生徒たちの心理状態は不安定かもしれないが、教員たちのフォローでケアしていきたい。早く通常の学校生活に戻れるように努力したい」と話している。

           ◇

 堺市は23日、同市立小学校の6年男児の接触者について、関西大倉の男子生徒ではなく別の学校の男子生徒だったと訂正。同校に電話で経緯を説明し、謝罪した。

25日、学校再開=「子供の活気見たい」-大阪・兵庫(時事通信)

 新型インフルエンザの影響で1週間休校となっていた大阪、兵庫両府県の学校が25日、再開する。各校の教員らは24日、再開を前に保護者や生徒への連絡など準備に追われた。
 大阪市西区の市立九条南小学校。職員室のホワイトボードには、休校中の行事が赤いペンで修正されていた。藪内康士教頭(52)は「子供のいない学校は寂しかった。運動場や教室で活気あふれる姿が見たい」と喜ぶ。
 正面玄関に学校再開の通知を張り出し、保護者にも一斉メールを送信。当面、児童から毎朝、体温を聞き取り、休校中のストレスのケアに努める。藪内教頭は「1週間分の遅れを取り戻し、生活リズムをもう一度きちんとしないと」と頭を悩ませる。
 神戸市西区の市立井吹台中学校では再開後、延期されていた中間試験や職業体験などの行事が目白押し。大西一人教頭(48)は「感慨よりも、行事の準備で手いっぱい」と苦笑する。
 一方、多数の生徒が感染した大阪府茨木市の私立関西大倉高校は31日まで休校が続く。各担任が毎日、各家庭に電話しているが、「2週間も家にこもるのは耐えられない」と訴える生徒が多いという。「
制服をクリーニングに出したら嫌な顔をされた」との声もあり、教員の一人は「再開後、生徒をどうフォローするか考えないといけない」と話した。(2009/05/24-15:41)

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厚生労働省のHpに、

新型インフルエンザの感染はどのように広がりますか?

新型インフルエンザは、誰も免疫を持っていないため、通常のインフルエンザに比べると、感染が拡大しやすく、多くの人が感染することが考えられます。

新型インフルエンザの感染経路は通常のインフルエンザと同様で、咳やくしゃみとともに放出されたウイルスを吸い込むことによっておこる飛沫感染と、ウイルスが付着したものをふれた後に目、鼻、口などに触れることで、粘膜・結膜などを通じて感染する接触感染が考えられています。

と記載されていますが、産経・時事の記事を読むと、もっと具体的に、厚労省はメッセージを送らないといけないと思います。

・「制服をクリーニングにだしたら・・・」というのも、専門家の見解として、××ですよ!と。

<ウイルスが付着したもの・・>って書いてますから、クリーニング店の方も不安なのです。

専門家から「不要」とアドバイスされた通学バスや校舎の消毒を、あえて実施することも検討している。」

 専門家がしなくていいといっているのなら、消毒はしない方がいいと思います。

 必要なのは、この場合の消毒ではなく、専門家・権威のある機関からの科学的な防疫に関するメッセージです。「消毒をしなくていい」というメッセージだけでなく、なぜしなくていいのかをきちんと説明してあげなければなりません。

 災害では、防災教育と心のケアが

 事件では、防犯教育と心のケアが

 新型インフルエンザでは、防疫教育と心のケアが

 一体となってすすめられなければなりません。

 学校再会して、「制服ではなく私服で通学」というのも、私の立場からすれば、よいことと思えません。

 学校復帰にさいして、大人たちは、

 「あなたたちは、この困難をよく乗り越えてきた。この非日常の経験は、あなたたちの人生のなかで、きっとプラスになる。あなたたちは、社会の偏見や間違ったメッセージを受ける理由はなにもない。私たち(専門家も含めて、よい社会資源を意味します)があなたたちを守る!」

 とメッセージを送ってほしいものです。

 そうはいっても、不安があれば、個別に話しあうことです。一方的なメッセージだけではいけないと思います。社会の偏見や無理解に立ち向かうエネルギーがわいてくるまで、立ち会うことだと思います。

事件や感染症後の「心のケア」とは、被害者を被害に遭ってない人が世話をするというのではなく、

 偏見や暴力との闘いです。

 それにしても、関西大倉高校のスクールカウンセラー、お手紙書いたり、がんばってますね。

 私もある事件後の学校の心のケアに入ったとき、相談にこれない、でも心配な方にお手紙書いたことを思い出しました。

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新型インフルエンザと心のケア(3)-話し合うことメッセージを送ることの大切さ

神戸新聞・正平調

◆休校中の兵庫高校の教師たちが、学校のホームページに書き込んだメッセージだ。みんな一人じゃないんだよ-。気遣い、励まし、支え合う。そんな「免疫力」よ、広がれ。(2009.5.22)

◆以前にも紹介したが、米国では新型インフルエンザに備えて家族で地域で、職場で話し合うよう呼びかけている。例えば両親が倒れたら、子どもはどこに助けを求めればいいのか。「みんなで生き抜くための話し合いをしよう」と呼びかける。(2009.5.24)

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私も、兵庫高校のHpを読んで思いました。担任の先生からのメッセージがすばらしい!

「心のケアでカウンセラー配置」とニュースで流れるけれど、生徒たちを支えるのは、教師たちです。ひとり一人の教師のポジティブなメッセージが、生徒たちを勇気づけます。

私たち臨床心理士は、先生たちの後方支援です。もちろん、個別の相談も受けますが、このような事態では、すべての生徒・保護者へ教師と相談しながら、適切なストレス対処のメッセージを送り、必要に応じて、個別相談を受けていくというのが原則です。ですから、「カウンセラーに相談してみませんか?」というメッセージだけでは、生徒や保護者さんは、相談に行く気にならないかもしれません。

つらい体験を人生の中でポジティブな体験に変えていく。それこそが、心のケアです。

明日から、多くの学校は再開されます。しかし、まだ、休校を余儀なくされている学校がいくつかあります。

パソコンから、いま、世界の情報を手にいれることができます。自宅で勉強している高校生たちも、「米国では新型インフルエンザに備えて家族で地域で、職場で話し合うよう呼びかけている」というページを覗いてみませんか?

http://www.nasponline.org/resources/Talking_With_Children_About_Flu_FINAL.pdf

昨日、大阪教育大学の瀧野先生がみつけて、私にメールで教えてくれました。

これは、親や教師向けのメッセージです。至極、あたりまえのことが書かれています。

・大人は、落ち着いて、新型インフルエンザについての不安を子どもと話しましょう。

・過剰に自分を責めないでください。

・いじめや否定的なメッセージをやめさせてください。そういうことがあれば、学校に報告してください。

・可能な限り日常生活のリズムを保ってください。(だから、休校中の生徒たちも、自学自習の時間をきっちりと決めて、勉強しましょう。)

そのほか、どうすれば感染を防ぐことができるか、どのように感染するかといった”防疫教育”も記載されています。

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2009年5月23日 (土)

新型インフルエンザと心のケア(2)-アメリカ政府のFluホームページから

新型インフルエンザ対策は、第一には、防疫教育ですよね。新型インフルエンザの科学的知識、予防、対処を学ぶことですよね。日本政府は、国立感染症研究所・感染症情報センターが、ビデオも含めて、情報が掲載されています。

一方、アメリカは、CDC(Centers for Disese Control and Prevention:疾病対策センター)の「Plan and Prepare」に、新型インフルエンザ専用のホームページがあります。

その中に、感染した人のためのメンタルヘルス情報のファイルがありました。

Pandemic Influenza:Quarantine, Isolation and Social Distancing.Toolbox for Public Health and Public Behavioral Health. Colorado Division of Mental Health Disaster Preparedness and Response

Psychological 1st aid(心理的応急法)が書かれています。呼吸法のすすめや、漸進性弛緩法など、具体的なリラクセーション法やアンガーマネジメント(怒りのコントロール)などが書かれています。もちろん、うわさは誤った情報から発生し人を傷つける事なども書かれています。

心理的応急法は、日本では、兵庫県こころのケアセンターが全訳していますので、ご覧下さい。

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新型インフルエンザと心のケア(1)

心のケア相談体制強化 感染者確認の県立高へ(神戸新聞:2009.5.20) 

県教委は、新型インフルエンザの感染者が確認された県立高校に対し、生徒らの心のケアにあたる「キャンパスカウンセラー」の複数派遣や常駐など、相談体制を強化することを決めた。休校明けに向けた対策も検討。各校でも教室の消毒に取り組んでいる。

県:補正予算案、総額1829億円 タミフル備蓄などインフル対策に13億円 /兵庫(毎日新聞:2009.5.21、地方版)

また、県立学校全167校に10台ずつ携帯電話を配備し、休校中に生徒の健康状態を把握する態勢を整える。心のケア対策として各県立高校で活動している臨床心理士らを追加配置し、生徒や保護者らのケアにあたる。

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2009年5月13日 (水)

四川大地震から1年被災地の人々はいま(NHK総合5/12)

四川大地震から1年被災地の人々はいま(NHK総合、5/12 22:00-23:30)を見ました。NHKのクルーはよく、長期取材をしましたね。李先生と子どもたちのかかわりが感動的でしたね。このような映像は、まず、ドキュメンタリードラマでないかぎり、見ることはできないでしょう。

子どもを亡くした先生の子どものお墓を生徒たちが訪れて、ひとりひとりと抱擁し、この先生がひとり一人にメッセージを送るシーンは感動的でした。

毎日の交換日記の結晶がこの場面に映し出されていたと思います。

まさに、李先生の活動が、心のケアの本質だと思います。

ひとつ、みている人に、カウンセリングは、やっぱりだめだ、と思わせたシーンがありました。

昨年、10月に、この学校にも心理カウンセラーがやってきて、地震のことは話したくないといって、席をたっていき、それを取材クルーがインタビューし、子どもを亡くして、自分のペースでそのことを癒そうとしているのに、カウンセリングで傷口をあけられる、それはたまらない、ということを言っていたシーンです。

この心理カウンセラーが、「地震のときの体験を話すことが回復につながる」という仮説をもっていたなら、そのことが間違いだということです。わが子を亡くすという喪失体験をともなうケースに、この仮説は、間違いだと言うことを、このシーンは伝えていると思います。

取材クルーには、自分のつらさを語っていますよね。それは、取材クルーが、ここに居続ける人たちだったからだと思うんですね。この1時間30分の番組に、その何十倍もの、TVカメラを収録しているはずです。そして、TVカメラをまわしていない時間を含めると、ほんとうに、長い時間、この先生や子どもたちとかかわっていったんだと思います。

もし、心理カウンセラーが、この場(学校)に居続けることができたら、誤った仮説を修正することができたかもしれません。

大切なことはかかわりつづけること。

この紅白鎮にも、いつか行ってみたいですね。

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2009年5月10日 (日)

5.12 もうすぐ1年になります

四川大地震からもうすぐ1年になります。昨年、5月末から中国へ、もう、7度、行きました。

1週間が4回ですから、ほぼ1ヶ月は、中国に居たことになります。

7度の訪中で、人の心の温かさを感じました。それまで、マスメディアからしか知らなかった中国への意識ががらっと変わりました。

JICAのこころのケア人材養成プロジェクトが正式にはじまりました。日中政府による「こころのケアプロジェクト」です。

4月末に訪中したときのことが中国メディアに掲載されています。

この記事は、北川で活動している中国科学院心理研究所の史占彪博士などの談話が紹介されています。そこに、日本の阪神淡路大震災のあとに、日本が公的にこころのケアにどれくらいの予算を投じたかも書かれています。
JICAによる政府プロジェクトが、中国政府・四川省政府が心のケアに一層力を投入する契機になることを願うばかりです。
この一年、心理健康教育師による心理健康教育授業の実施をはじめ、中国は、ほんとうに、心のケアに力をいれてきたからです。、

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