2012年1月29日 (日)

東日本大震災と心のケア(52)被災体験を表現すること-まっぴぃさんからのメッセージ

まっぴぃさんから大変重要な書き込みがありましたので、ここに再掲させていただきます。 私は、震災から3か月後、その頃出会った「子どもを亡くした親の会」の代表の方から、その会が、半年に一回発行していた文集に私の想いの載せませんかと勧められました。 悲しみの中 辛すぎて書けないと伝えたところ、今の想いは今の想いでしかなく、1か月後 3か月後 1年後 5年後は、違ってきます。今の想いを残しておきませんか?とおっしゃいました。私は、当時、息子への今の想いを残したいと強く思っていたので想いを書くことにしました。(もちろん、どうしても嫌な場合は、無理に書かなくてもよいという選択もできました) でも、私の場合、実際に紙に書くのは悲しすぎて進まなかったのですが、パソコンに入力するという方法であれば、想いを書くことができたのです。紙に書くこととパソコンで打ち込むことの違いが、きっとあったのでしょうね。泣きなが...

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2012年1月26日 (木)

東日本大震災と心のケア(51)心のケアに関してスキルのない人たちに根掘り葉掘り聞かれたくない

大船渡市・陸前高田市の地方新聞、東海新報に、ボランティア、特に、心のケアボランティアへの警告が発せられているメッセージが掲載されています。 それは 心のケアに関してスキルのない人たちに根掘り葉掘り聞かれたくない です。 この11か月ちかく、あふれる「心のケア」情報に、<被災体験を聞き出すことが心のケアになります>なんてことは、なかったはずです。 どうして、いまだに、このような被災された方を苦しめるようなかかわりが「心のケア」として なされているのでしょうか。 災害や犯罪被害にあうと、自己コントロール感がそこなわれます。 根幹に大事なことは、この主体性の回復です。だから、話したいときに、話したい人に話す。その根幹がわかってない人は、被災地にいくべきではないと思います。 被災された方が、どのような街づくりをしたいのか、その声に寄り添うことが第一に大切です。 東海新報 2012.1.25 陸前高...

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2012年1月20日 (金)

東日本大震災と心のケア(50)阪神淡路大震災から17年

1月17日NHKあさイチで阪神淡路大震災の特集が組まれました。 私は昨年の12月中旬、NHK大阪のディレクターから、1月17日の特集にゲスト出演を依頼されたのです。なんどもディレクターとやりとりをしました。コメントする時間は非常にかぎられているため、できるだけエッセンスを伝えたくて、なんどもなんども、やりとりを繰り返しました。前日の夜、神戸サテライトでゼミをして、新幹線に乗り、東京のホテルに着いたのは、もう12時少し前でした。 この特集では、まず、「神戸から東日本へ」という1分メッセージが流されました。 たかいちづさん、双子のお一人将君を亡くしました。「笑ってはいけないと思っていた私が今笑っています」。たかいさんは、将君のホームページを立ち上げ、その手記は、多くの学校で命の授業として活用されています。 そして、お二人の震災ご遺族の17年が紹介されました。  お一人は若林雅子さんです。「リエ...

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2012年1月14日 (土)

東日本大震災と心のケア(49)阪神・淡路大震災の被災者に聞いてみたいことは?

今日の神戸新聞に、「東日本から阪神・淡路へ、胸の中息絶えた祖母 三つの問いかけ」という記事が掲載されています。 神戸新聞取材班が東北の地で、 「17年前の阪神・淡路大震災の被災者に聞いてみたいことがありますか?」と尋ね歩いているという。浮かび上がった問いかけは 「今、あなたは幸せですか?」 「立ち直るきっかけは何でしたか?」 「これから将来に向かって夢を見てもいいですか?」 ということだったという。 取材班は、阪神の地で、その問いの答えとメッセージを探し、 当時中学3年生で、祖母の家で受験勉強にがんばっていた富田めぐみさんのメッセージを紹介しています。 天井が崩れ落ち、祖母はめぐみさんの胸の中で息絶え、『ばあばを死なせたのは私。』少女は祖母の最期を胸の中にしまい込む。13年後、それを解き放ってくれたのが、亡くなった祖母だった。めぐみさんの誕生日に、祖母がはじめて夢に現れ、泣きじゃくるめぐみ...

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2011年12月30日 (金)

View on international guidelines for mental health care after disasters

In IASC (2007)/ PFA (2007)/ SPR (2010), there is no description of "Disaster Preparation" and " Expression of traumatic experiences"  Reviewing activities of psychological support in the acute phase of Great East Japan Earthquake, I have found it necessary for the international guidelines to be modified.   After Kobe earthquake in 1995, US mental health teams recommended the psychological debriefing (Mitchell,1984). Since I had realized it would be too difficult for the victims to verbally express their painful experiences and emotions when more than 6,000 people died, we, instead, implemented "Relax-Dohsa-hou" that has been developed in Japan. Later on, PD was found to be a clinically inappropriate approach after the terrorist attacks in 2001.  For mental health care after Great East Japan Earthquake, our country's psychiatric and medical teams have chosen to use -PFA(2007)/IASC(2007)/SPR(2010)as their guidelines.. However, I found these guidelines to be inadequate due to the following three reasons;   1, PFA (2007) · IASC (2007) · SPR (2010) shows only verbal approach to victims. For example;  < Introduce yourself with your name, title, and describe your role. Ask for permission to talk to him / her, and explain that you are there to see if you can be of help. 23p (PFA)> Especially in the acute phase, it is important for care providers to provide the victims with several options of services they would like to receive before getting into psychological care. For example, the victims can be invited to children’s play room, relaxation time, footbath, café events, and so on to start building relationships with care providers. The same approach is also effective for crime victims.. The reason why having this preparation process is so important is that mental health care providers who directly (verbally) offer their services to the victims are most likely to be rejected. Tohoku Stress Reduction Net is the group of professionals who have been providing "Relax-Dohsa-hou" for the victims, and their responses to such an intervention have been very positive. Immediately after the traumatic experience, victims need to feel physical safety. Therefore, I would like to suggest that the statement of "mental health and psychosocial support" needs to be changed to "Physical-psycho-social support".  I believe these three guidelines contain excellent principles and methods only after the initiation process is successfully done. 2, PFA (2007) · IASC (2007) · SPR (2010) do not include "Disaster Preparation".  Disaster Preparation is problem-focused coping technique under disaster stress, based on stress coping model. Through...

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2011年12月28日 (水)

東日本大震災と心のケア(48)急げ教育改革と重層的支援-中国四川省の取り組みから

 2008年5月12日の四川大地震から3年7か月、中国は著しい復興を遂げています。それは住宅や都市の再生だけでなく、教育における心の健康の取り組みも急速に発展しています。以下の報告は、モデル校なので、すべての四川省の学校が心理健康教育の取り組み・心理健康教育師の配置・スクールカウンセラーの配置が行われているわけではありません。しかし、モデル校の取り組みはやがて、広がっていく可能性が大きいと思われます。 注目すべきは、「道徳」と「心理健康教育」をきちんとわけて考えているという点です。  わが国でも阪神淡路大震災と神戸児童連続殺傷事件を受けて設置された「心の教育緊急会議」の提言(1997年)を受けて、その後「心のノート」(2002年)が作成されました。しかし、それは、道徳ノートであり、心の健康ノートではなかったのです。当時のわが国の文部官僚が世界の心の健康教育の動向をどの程度把握していたかはわ...

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2011年12月27日 (火)

東日本大震災と心のケア(47)災害後のメンタルヘルスに関する国際的ガイドラインへの私見

 IASC(2007)・PFA(2007)・SPR(2010)には「防災教育」と「被災にともなう体験の表現」が記述されていない。東日本大震災の急性期の心理支援を振り返ると、私は国際的なガイドラインを修正追加する必要を感じている。1995年当時は、ディブリーフィングが推奨された。私は6000人以上が亡くなっている状況で、言葉にすることは難しいと思い、リラックス動作法という日本で開発された身体からの方法を被災者に実践してきた。その後2001年911の同時多発テロの後に、その方法の誤りが臨床的にも明らかになった。そして今回わが国の精神科医療チームはPFA(2007)とIASC(2007)のガイドラインを参考に被災地で支援をしたと聞いている。それらのガイドラインは基本的には、被災者へ害を与えない、被災者へのかかわり姿勢を具体的に記載しており、すぐれた内容であるが、そのガイドラインには3つ...

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2011年12月24日 (土)

東日本大震災と心のケア(46) 急げ日本のメンタルヘルス教育政策-四川師範大学にて

 いま、四川師範大学にいます。四川師範大学は学生数4万人を抱える四川省の教師養成の中心的大学です。そこで、第3回中日災害事例研究会が開催されています。大会長の遊永恒教授は、四川大地震後以降、交流があり、現在もJICA四川大地震こころのケア人財育成プロジェクトの中心的な専門家の一人です。   開会式で、周介銘学長があいさつをされ、四川大地震後心理援助に大学をあげて取り組んでいること、青海省玉樹地震により被災した子どもの心理援助を今も続けていることが紹介されました。北京大学の銭銘怡教授は開会式のあいさつで、日本チームが文化に考慮した支援を行ってきたこと、パンダの紙芝居は四川省でよく活用されている、と言われ、ちょっとうれしくなりました。   1日目が終わり、参加者から活発な質問がなされています。私も午前中に講演をしました。私は、生活と身体を重視した災害後の心理援助モデルをアジ...

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2011年12月19日 (月)

東日本大震災と心のケア(45)NHKスペシャル震災遺児1500人 子どもたちはいま

2011年12月11日、NHKスペシャル「震災遺児1500人 子どもたちはいま」が放映されました。 両親と姉を津波でなくした小2の女児をカメラは追っていました。被災にともなう体験の表現について、非常に大切なメッセージが込められている場面が何度もありました。その場面の一つをまず紹介します。それは担任教師への連絡帳に小2の女児が書いた作文です。 今日マラソン大会をしました。 わたしは25いでした。 私は走ってこう思いました。「もうダメ。走れない。」と思いました。 そのときこんな声しました。 「がんばれかのん。」 ママの声です。 「そうそう。うちの分までがんばれよ。」 おねえちゃんの声です。 「がんばれかのん。つなみにまけないおまえがまけるわけがない。 おれたちの分までがんばれ。」 パパの声がしました。 そのときわたしは、こころ中でおもいました。 「うちがんばっているからおうえんおねがいね。」 ...

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2011年12月18日 (日)

教育政策・子どもの命を守り心を育む教育プログラムのすみやかな実現を

教育政策・子どもの命を守り心を育む教育プログラムのすみやかな実現を 「防災教育・放射線教育」と「心とからだの健康教育」の一体的取り組みを  阪神淡路大震災を契機に、国内の災害事件のみならず、インド洋大津波や四川大地震で被災された方々の心理支援に携わってきました。東日本大震災を契機に、変革をしなければならないわが国の課題が鮮明になってきました。その課題の一つが、教育カリキュラム改革です。たとえば、釜石市立釜石東中学校は日々の防災教育の成果により、自校の生徒のみならず地域の小学生や地域住民の命を救いました。子どもは弱く傷つきやすい存在であると同時に強くたくましい存在でもあることを教えてくれました。しかし、阪神淡路大震災後に防災教育の重要性が叫ばれ、兵庫県教育委員会も防災に関するさまざまな資料・副読本を作成してきましたが、わが国のどの学校でも防災教育が正規の授業・活動として行われているわけではあ...

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