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2020年3月27日 (金)

Covid-19心のサポート(14) コロナウイルス心とからだのサポート授業案(小1、小2・小3)&ワークシート

コロナウイルス心とからだのサポート授業案小学1年用、小学2年・3年用 を作成しました。
とくに、小学1年用は、新入生では4月には文字を学んでないため、藤田医科大学感染症科作成のパワーポイントで手洗いやせきエチケットを学んで、文字を習った頃に、こころとからだのけんこうアンケートをやるといいかもしれません。

小学2年・3年用は、小学3年から高校生まで使える Covid19心のサポート(12)で掲載したワークシートの項目を減らしたものです。

ダウンロード - elementarygradefirstrubi.pptx

ダウンロード - elementarygrade1ws.pdf

ダウンロード - elementarygrade23rubi.pptx

ダウンロード - elementarygrade23ws.pdf

この「心とからだのサポート授業」は学習指導要領では、保健体育の保健分野に位置づけられますが、わが国の学習指導要領では
心の健康は、小学5・6年、中学3年で各3コマしかありません。からだの健康は、小学3・4年のほけんにあります。
年間35コマある道徳の時間でも、内容項目の節度節制は、「健康や安全に気を付け,物や金銭を大切にし,身の回りを整え,わがままをしないで,規則正しい生活をすること」と本授業案に合致しますので、文部科学省・県市町教育委員会、学校長は、子どもの健康を守るため、この道徳のコマで授業ができるようにしていただきたいです。
将来、道徳の年間35コマを、心の教育(心の授業)とし、道徳25コマと心の健康10コマの改編・改革をしてほしいと思います。
保健分野では、科学的に「健康」を学びます。
一方、心の教育(心の授業)の「心の健康」では、児童生徒自身が自分のストレスや対処法をみつめ、望ましいストレス対処や出来事の受けとめ方をみつめ、いじめや暴力の防止、災害ストレスや今回のような危機事態を適切に乗り越えるための体験的学習を行います。そのため、児童生徒のストレスを評価対象にしないといった倫理的配慮の徹底が求められます。また、ストレスデータを蓄積して、児童生徒が自分がどれくらいストレスを抱えているかを知るための参考に活用するといったシステム構築が必要です。また、ストレスチェックの結果は、担任やスクールカウンセラーとの個別相談(教育相談、カウンセリング)で、しっかり受けとめ聴いてもらう体験が必要なため、個別相談の時間も「心の健康授業」として位置づけます。

2020年3月22日 (日)

Covid-19心のサポート(13)コロナ・ウイルス心とからだのサポート授業で活用するリラックス法

リラックス法は
眠りのためのリラックス法
落着くためのリラックス法
があります


 


 


1.一般社団法人 社会応援ネットワーク
https://www.shakai-ouen.com/activity/saigai.html
災害時や緊急時に~すぐできる!ストレスマネジメント実践集


pdfファイルと動画が配信されています。


これらは、東日本大震災後に日本ストレスマネジメント学会監修で


文部科学省委託事業として社会応援ネットワークが作成したものです。


Pdf
呼吸のリラクセーション
セルフリラクセーション


 


動画
眠りのためのリラックス
落ち着くためのリラックス


 


 


2.月刊「学校教育相談」2016年10月号 ほんの森出版
特集 心のケアの準備 2つのリラックス法の教示・解説は無料でダウンロードできます
https://www.honnomori.co.jp/


 


 


ダウンロード - relaxation20for20sleeping20honnomori2020161020tominaga20y.pdf


ダウンロード - relaxation20for20calming2020161020honnomori20tominaga20y.pdf

Covid-19心のサポート(12) コロナ・ウイルス心とからだのサポート授業案(小3~高校)&ワークシート

授業の構成
1.コロナウイルスについて勉強します。どれくらいコロナウイルスを知っているか、まずチェックしてみましょう。
2.この1週間の心とからだ、ストレスについてチェックします。
3.藤田医科大学感染症科監修「コロナってなに」を学ぶ
4.この1週間、つぎのことをどれくらいしたかチェックしてみましょう。
  手洗い、せきエチケット、朝食、勉強、リラックス法、相談
  眠りのためのリラックス、落ち着くためのリラックス
5.授業のふりかえり

 

ストレスチェックを含むこのワークシートは、授業後の個別支援(教育相談や教師とのカンファレンス)で活用できます。

 

随時、この授業案を更新していきます。
教師の教示は、パワーポイントのメモ欄に記載しています。
最新の情報を織り込んで、地域の状況にあわせて、改変修正して活用ください。
連絡先;冨永良喜(tominagayoshiki◎gmail.com) ◎は@

ダウンロード - worksheetcovid19lesson.pdf

ダウンロード - covid19kokorokaradalesson.pptx

 

2020年3月19日 (木)

Covid-19(新型コロナ感染症)の心のサポート(11)中国北京教育委員会委託新型コロナ対応心のサポート生徒向けハンドブック

伍芳輝先生編集の「新型コロナウイルス感染防止に向けた北京市小中学校の教員および生徒のこころのケア指針」の日本語訳版を
JICA中国事務所が作成してくれました。これも、四川大地震以来、JICA四川大地震こころのケア人材育成プロジェクトを日中両国心理専門家により5年間実施してきたつながりです。
中国は四川大地震のあとすぐに心理健康教育を立ち上げ、道徳教師を訓練し、心理健康教師として養成してきました。この新型コロナ感染症対応でも、心理健康教師が活躍しています。
アジア災害トラウマ学会でのWEB研修会で紹介された生徒向けハンドブック、ぜひ、お読みください。

 

2020年3月13日 (金)

心の健康授業の制度化を(2)NHK視点論点アーカイブスに掲載 東日本大震災から9年 子どもの心のケア

NHK視点論点「子どもの心のケア~ 心の健康授業の制度化を~」

【2011年4月3日に岩手県庁を訪問した時、県教育委員会の先生や救急救命の医師から「阪神・淡路大震災で、できたことと、できなかったことを教えてください」と言われました。】

>救急救命医は秋冨慎司先生、当時岩手県庁で、ITを駆使して、医師として被災地支援に全力を尽くしておられました。おそらく、秋冨先生がいなければ、いわて子どもの心のサポート事業で、約14万人のストレスチェックを教育相談に活用し長期的視点にたった子ども一人一人の声を集積するシステムはできなかったのではないかと推測します。
秋冨先生は現在Covid-19対応で日本医師会総合政策研究機構客員研究員として、日本医師会発信の文書をとりまとめています。全校休校要請で、つらい状況を強いられているひとり親家庭、子ども食堂支援などでも奔走されておられます。
当時学校教育室田村忠課長とは、岩手県臨床心理士会の研修会で初めてお会いし、そのときの発言から、この方であればと、岩手はだいじょうぶ、スクラム組めると直感しました。人との出会いは、一瞬で、わかるものですね。子どもFirstだと。

【私は「できたことは、兵庫県教育委員会が個別にサポートを要する児童生徒数を15年間報告したことです。できなかったことは、児童生徒一人一人の変化を追っていくことができなかったことです」と言いました。】

>兵庫県教育委員会は、個別に配慮を要する児童生徒数だけでなく、その要因分析も行ってきました。震災トラウマ(地震のショックがよみがえるなど)で個別支援を要する児童生徒は経年で減っていきましたが、家庭経済・家族関係などで個別支援を要する児童生徒は増えていったことを示しました。これはどんな災害でもいえることで、経済復興もふくめ地域社会の復興が結果として子どもの心のケアになるという視点を投げかけかけました。また、兵庫県教育委員会は5年後に、震災学校支援チーム(EARTH)を立ち上げ、そのチームの発想は、熊本県、宮城県、三重県でのチームの立ち上げにつながっていきました。

【「では岩手は、阪神・淡路大震災で、できなかったことをやります」と言われ、私たちが提案した心のケアプログラムを参考に、「いわて心のサポートプログラム」を打ち立てたのです。】

>今も、岩手を1ヶ月に2-3日訪問しています。来年度は、2か月に1回になり、スーパーバイザーも終了します。この9年間、家族を亡くしたお子さんたちが成長してく姿に、遠くから立ち会わせていただきました。というのは、先生方が毎日寄り添い、彼らを応援していっていたからです。私がほんの少しできたことがあるとすれば、応援する教員たちを応援することでした。スポーツ大会で入賞したとき「(亡くなった)お父さんお母さんに報告した?」とさりげなく声をかけておられた養護教諭の先生。それを聴いて<すごいですね。すばらしい声掛けですね。亡くなった人とお話しできるようになると睡眠・学び・趣味が充実していきますから。>と。被災から7年後、ある中学校ではひとりの生徒さんが授業に集中できなくなった、落ち着かない、そんなとき、「心のファイル」を見直して、その生徒さんの被災状況と、これまでのストレスチェックの結果をみて、かかわりに活かしていました。「心のファイル」は、年に1回の結果が、蓄積されて表示され、何年生のとき要サポートでどの項目でストレスを訴えているか一目でわかるようになっています。

 

【ストレスチェックは子どもが自分のトラウマを知るためにカテゴリーごとにまとめ、望ましい対処法を伝えました。
びっくり興奮(過覚醒)には、リラックス法を。思い出してつらい(再体験)には、信頼できる人に話を聴いてもらう。避けていることには少しずつチャレンジを。避難訓練などの防災教育はつらいことを思いだすきっかけになり、どきどきすることがあるけど、それは自然なこと。落ち着くリラックス法を練習して、自分のペースでチャレンジするといいよと伝えました。】

>トラウマの心理教育でもっとも難しいのは、「回避への少しずつのチャレンジがストレス障害のリスクを減じる」ということを理解し実践することです。被災地の教師へ「心のケアと防災教育アンケート」を回収し分析していますが、これに関する心のケア効力感は低いです。
このストレスとトラウマについて、子どもも教師もしっかり学ぶ時間が学校教育のなかでないのです。後半、このことを訴えます。
>今の新型コロナウイルスへの反応の中心は過覚醒と予期不安だと思います。ちょっとした情報に、過度に反応してしまい、トイレットペーパーを買いに急いだり、デマ情報かどうか確認せずに思いこんでしまうわけですよね。対処としては、まずは、落ち着くことですね。そして、信頼性の高い情報をあつめて、対処することでしょうか。

【そして、教師やスクールカウンセラーがそのストレスチェックを参考にしながら個別面談をしていきました。ストレスチェックを教育相談で活用するだけでなく、岩手県教育委員会は集計した結果を分析して毎年公表していきました。】
【(スライド3-1)この図はストレスチェックの結果からサポートを要する児童生徒数の割合を「沿岸」と「内陸」にわけて示したものです。震災時0才から5才だった子の結果をみると、沿岸は内陸より要サポートの割合がとても高いです。小学1年時をみると、0才は3.1%、1才から5才は6.1%から9.4%も高いです。これは、震災後の心のサポートが、長期に必要なことを示しています。しかし、学年が進むにつれ、サポートを要する児童の割合がぐっと減っています。学校は子どもの安全・安心を守り回復を促す場になっているのです。(スライド3-2)震災時の各学年の推移をみることで、どのような教育政策が必要かを考える貴重な資料になります。(スライド3;終り)】

>学校はすごいですよ。小1のとき、半数以上が落ち着かず、席にすわれない状態から、小3でもすっかり落ち着いて勉強ができるようになるクラスがおおいんですよ。これ、岩手の教師力なんでしょうか。宮城、福島はどうでしょうか。

>これは毎年3月11日ころにプレスリリースされています。沿岸と内陸の数値データをグラフにして、報告しています。ディレクターの阿世知さんに事前に、発災時の年齢・学年すべて入力した結果のグラフを送ったところ、<これでは視聴者は理解できません。>それで、短い時間に伝えるため、発災時、0才から5才までの結果を表示したものを送りましたら、<これはわかりやすい、これでいいです>といわれました。沿岸と内陸の違いが明瞭に表示されています。この1本1本のラインに、何人もの子どもの声がつまっているのです。そして、学年が進むにつれ,ほとんど小3で落ち着いていきます。これは、教育現場の声とも一致します。震災にかぎらず、養育が不安定で、小1で落ち着かない児童も、教師の日々のかかわりで、落ち着いていったようすを目の当たりにしました。学校の力はすごい!岩手の教師力はすごい!
>発災時6才のグラフ、ちょっと特異です。小1のデータは、内陸と同じくらいですが、小2でぼんと高くなっています。小学校入学直前のこどもたちだったわけです。低いのは、押し込めていたんだと思います。そして、この学年の子たちが、中学3年生なんです。「おれたち、また卒業しきできないのか!」という声があがっているそうで、岩手はまだ感染者いないのに、この休校要請は、だれのためのものなんでしょうね。

【この災害後の心のサポート授業は2016年の熊本地震、2018年の北海道胆振東部地震でも行われています。】

>今回は、熊本地震、北海道胆振東部地震後の子どもの心のケアについてふれることができませんでしたが、この2つの地震災害は、「防災教育と心のサポートを一体的に進めること」の重要さを実践的に確認していった災害です。いつか、発信したいと考えています。

【心の健康授業の理論はストレスマネジメントです。
ストレス反応を引き起こす原因にはさまざまなストレッサー、出来事があります。災害、試験、ケンカ、ウイルスなどさまざまです。それら出来事により、気もち、からだ、考えが変化するストレス反応が起きます。しかし、人にはストレスに対処する力があります。試験には、勉強、災害には防災教育といった「ストレッサーへの対処」と、プラスメッセージやリラクセ―ションなどの「ストレス反応への対処」の2つがあります。この両方の良い対処が重要です。もう一つ、出来事を受けて、心のなかで、「自分はだめだ!」とか「無視したな!」とかのつぶやきが、悲しみや怒りを引きおこします。もし、ネガティブなつぶやきのままだと、いじめや暴力を引き起こすとともに、うつや自殺リスクを高めます。それらを予防するためにさまざまな「心の健康授業案」が開発されています。】

>この部分は、本番打ち合わせで、シナリオも、絵も差し替えがはいった箇所です。事前に用意していたのは、つぎの文章でした。プロデューサーの新山さんは、事前に用意したスライドの文字が多すぎると指摘され、この理論を説明するには、1時間はかかりますので、それを1~2分で話すのですから、大変です。話すことばと、スライドが一致しないといけないのは学生のプレゼンテーションでもやかましく指導してきたことですが、公共の電波でとなるとさらにシビアさが要求されます。この変更は、よかったです。「心の健康授業」で子どもが笑顔になるなんて、わかりやすい。さすが、NHK!

「さまざまな心の健康授業案」も、9つの指導案についてスライドに織り込んでいたのですが、それも削除しました。「冨永良喜編(2015)ストレスマネジメント理論によるこころのサポート授業ツール集.あいり出版」とスライド下部にいれていたのですが、これは宣伝になるのでだめですと削除になりました。最初に、著書紹介で入れようとも思ったのですが、長いタイトルのためにあきらめました。誠信書房刊行の「災害後の時期に応じた子どもの心理支援」をいれえばよかったとちょっぴり後悔。

【元原稿】同じ出来事を経験しても、ストレス反応には個人差があります。個人差の要因のひとつの「体質」を変えることは難しいですが、「ストレス対処」と「受けとめ方」を学ぶことで、ストレスをコントロールできるようになります。「試験」には「勉強する」という「ストレッサーへの対処」が第一に重要です。でも、一生懸命勉強したのに本番であがってしまって実力がだせなかった。それはくやしいので、「ストレス反応への対処」として、落ち着く方法やプラスのメッセージを事前に学びます。「ストレッサーへの対処」と「ストレス反応への対処」をバランスよく身に着けていきます。もう一つは「受けとめ方」です。(スライド4-2)さまざまな出来事を経験したとき、心の中で思わずつぶやいています。その心のつぶやきが怒りや悲しみを引き起こしていることに気づき、落ち着いたつぶやきを探す練習をします。それはうつや自殺予防につながります。すでにさまざまな「心の健康授業案」が開発されています。

【「心の健康授業」は、今の学習指導要領では、小学校高学年と中学校の「保健体育」の教科書に掲載されています。しかし、9年間でわずか7コマしかありません。小学1年生から4年生にはありません。そのため、年に1コマの「心のサポート授業」でさえ、授業時間を確保するのが難しいのです。また、「眠れない」、「こわい夢を見る」といった子どものメッセージを大人がしっかり受けとめ聴く時間が必要です。その個別面談の時間も正規に確保されていません。】

>1月に福島子どもの心と未来を育む会主催、シンポジウム、若者からのメッセージがありました。発災当時小学生だった若者が、転校先で、自分の思いを担任の先生にも話す機会はなかったといわれました。司会の私は「え、教育相談週間ってなかった?」て尋ねたら、「三者面談はありましたが、教育相談週間はなかったといわれました」。私はショックを受けました。教育相談に熱心な県、そうでない県、熱心な教師、熱心でない教師、ばらつきがあるのは県や教師の課題というより、国の制度がしっかりできてないからだと思いました。大学の教員養成課程では教育相談論は必須ですが、学校現場で、全ての教師が教育相談の方法を研修する時間がないんです。もちろん、教育相談講座は県教育センターは毎年開設していますがすべての教師が受講するわけではないのです。
この福島のシンポジウムまでは、道徳の時間30コマ、心の健康の時間5コマで、心の教育とすると考えていたんですが、個別相談は、一見、教師ならだれでもやれそうで、奥が深いし、教育相談に年間5コマあてることができれば、かなり、しっかり児童生徒ひとりひとりと話ができるのではと思います。個別相談は一人5分でいいんです。そして、もっと話を聴きたい児童生徒にはスクールカウンセラーにつなぐということをしたり、場合によっては、スクールカウンセラーも5分面談できればいいわけです。岩手は小規模校が多いので、スクールカウンセラーが全員面談をしているところは多いです。個別相談の時間は、さすがに、道徳の時間ではできないでしょう。道徳は、いくら考え議論するといっても、かくあるべきで教える時間ですよ。子どもの声をしっかり聴くという方法論は道徳学にはありません。これは心の健康学でないと位置づけが明確になりません。

【中国では2008年四川大地震のあと、四川省は「心理健康授業」を小学1年生から毎週1コマの必修にしました。今、「心理健康授業」は中国全土に広がっているそうです。】

>いま、Covid-19対応で、中国心理専門家は、心理健康教育師を軸に、ITを駆使して、WEB授業、WEBカウンセリングを行ってます。2008年に四川大地震後に、阪神淡路大震災、台風23号、インド洋大津波での支援経験をもとに、中国の心理専門家への研修を行ったころの中国と今の中国はまったく異なります。
https://2018asdt.wixsite.com/asdt/news

【一方、わが国は2011年のいじめを苦にした大津の自殺事件のあとに、いじめと自殺を防止するために道徳を教科化し、2018年度から実施しています。しかし道徳が教科となったために、心のサポート授業は、道徳の時間に行うことができなくなりました。もちろん、道徳性を学ぶことは必要です。でも、「心の健康授業」を小学1年生からできるようにしてほしいのです。】

>いじめ・自殺・子どもの犯罪の防止のためにわが国の教育政策が検討された契機は、1995年の阪神淡路大震災と1997年の神戸児童連続殺傷事件です。神戸市教育委員会と兵庫県教育委員会は「心の教育緊急会議(座長・河合隼雄)」を設置しました。そして、その会議は「心の教育の充実に向けて」という提言をとりまとめました。その提言を受けて、兵庫県教育委員会は、中学2年生の1週間の社会体験学習「トライやるウィーク」をはじめました。神戸児童連続殺傷事件では、中学3年生が逮捕されたため、中学生が幼稚園や保育園に行くことに、当初地域の人からの心配や反発がありました。しかし、中学生が熱心に取り組み、大人の心配は杞憂におわりました。地域で子どもを見守り育てるという意識が高まり、中学生の9割以上が、「やってよかった」と感想を述べ、そのため今もこの事業は続いているばかりか、全国に広がりをみせています。もう一つ、提言を受けて設置されたのが、兵庫県心の教育総合センターでした。不登校やいじめにあった子どもたちが相談に行く機関としてだけでなく、予防的な活動として、心の教育を授業としてできないかと、心の授業案を教師たちと作成し、発信し続けていきました。2006年には、「命の大切さを実感させる教育プログラム」として、体系化しました。
 一方、文部科学省は、2,002年4月に小中学校の全児童生徒に道徳の副読本として「心のノート」(座長・河合隼雄)を作成し配布しました。「心のノート」は道徳ノートでした。心の健康は全くはいっていませんでした。早寝早起きしなさい、は入っていましたが。

【そこで提案です。(7:15)

(スライド5)年間35コマの道徳の時間を、「心の教育」として、「道徳」と「心の健康」の両輪で構成します。そして10コマは「心の健康授業」にあてます。「心の健康」の教科書は心理学・医学・教育の専門家が作成します。小学校低学年児童には、ストレスという言葉を使わずに、怒りや緊張の表情絵を用いた授業をします。いじめや暴力ではない怒りの表現の仕方があることを体験的に学びます。「心の健康授業」は担任が養護教諭やスクールカウンセラーと協働で行います。学年に応じたストレスチェックを活用して、担任やスクールカウンセラーとの個別面談を行います。その時間も心の健康授業として確保します。ほかの児童生徒は、心の健康の教材を読み、リラックス法のビデオをみて復習します。多忙を極めている教師が、休み時間などを使って個別面談をするのではなく、ちゃんと正規の時間を確保します。(スライド5;終わり)】

【大学の教員養成課程では、「心の健康学」の下、「ストレスマネジメント論」と「教育相談論」を学べるようにします。児童生徒にストレス対処法を教えることは、教師が自分のストレスをみつめる時間にもなります。また、暴力トラウマが長期にわたり人を苦しめることを学ぶ機会にもなります。】
 
【東日本大震災から9年、震災トラウマにより心のケアが必要な児童生徒は少なくなっていますが、養育上の問題・家族間関係・貧困など背景に震災の影響がある児童生徒は多く、長期のサポートが必要です。そして、全国的に、いじめ・虐待・頻発する災害は社会的問題となっています。そして、今起きている感染症への社会不安も例外ではありません。結果対応の政策だけでなく、ストレスやトラウマの予防教育である「心の健康授業」を制度化することは、災害からの心の回復を促し、いじめや暴力を抑止し、危機事態に対処する力を培うため、緊急の教育改革が必要です。(9:33)】

 

「感染症への社会不安」をいれることはディレクターの提案でした。これは今の課題なのでいれてよかったです。

生放送でないので、取り直しできると思ってましたが、プロデューサ~は「言い間違えたら、そのとき言いかえてください。そちらの方が臨場感あるので」といったようなことをいわれました。一発勝負です。手元の原稿が正面に映し出されます。プロンプターですね。手元で、原稿をめくってはなすのですが、途中で、「もっとはやく」と催促がはいったので早口になって、つばが口にたまってしまいました。自分の顔はみえないので、コントロールできませんでした。口角泡を飛ばす一歩手前でした。終わって、録画された映像をみて「泡が・・」というと、阿世知ディレクターは「熱が伝わっていいんじゃないですか」とフォローしてくれました。プロデューサーは「文部省の方がみていただいたらいいんですが」といってくれました。

2015年関西熱視線で、NHK大阪の石川さんにお世話になり、石川さんがNHK解説室チーフプロジューサーになられており、今回声をかけていただきました。NHKの石川さん、阿世知さん、新川さんに感謝いたします。

 

 

2020年3月11日 (水)

心の健康授業の制度化を(1)NHK視点論点 東日本大震災から9年 子どもの心のケア~ 心の健康授業の制度化を

2020年3月10日NHK教育(13:50-40:00)で、3月11日NHK総合(3:50-4:00)に視点論点で、お話ししたことをここに記載します。もうすぐ、NHKの視点論点アーカイブに掲載されると思いますが、このブログで報告します。スライドは、私が提案したものをNHKは作り替えてます。添付は私が提案したスライドです。

 

「子どもの心のケア~ 心の健康授業の制度化を~」

 

3月11日で東日本大震災から9年が経ちます。被災した子どもたちは、深い心の傷、トラウマを抱えることがあります。2011年4月3日に岩手県庁を訪問した時、県教育委員会の先生や救急救命の医師から「阪神・淡路大震災で、できたことと、できなかったことを教えてください」と言われました。
私は「できたことは、兵庫県教育委員会が個別にサポートを要する児童生徒数を15年間報告したことです。できなかったことは、児童生徒一人一人の変化を追っていくことができなかったことです」と言いました。

 

「では岩手は、阪神・淡路大震災で、できなかったことをやります」と言われ、私たちが提案した心のケアプログラムを参考に、「いわて心のサポートプログラム」を打ち立てたのです。

 

(スライド1)学校再開から3か月までは、睡眠やイライラなど5項目の健康チェックをし、眠れないときの対処法を班で話しあい、眠りのためのリラックス法を体験する「心のサポート授業1」を、そして5か月後には、小学1年生から高校3年生まで約14万人の児童生徒を対象としたトラウマのストレスチェックを含む「心のサポート授業2」を計画し、この9年間毎年実施してきました。児童生徒のストレスチェックの結果は「心のファイル」として、各学校に届けられ、教育相談で活用していきました(スライド1終り)

 

トラウマのストレスチェックを調査目的で、それのみ行えば、トラウマの記憶を蘇らせ二次被害を与えますから、必ずトラウマ対処の学習とリラックス法をセットにした授業で行うよう助言しました。ストレスチェックは子どもが自分のトラウマを知るためにカテゴリーごとにまとめ、望ましい対処法を伝えました。
びっくり興奮(過覚醒)には、リラックス法を。思い出してつらい(再体験)には、信頼できる人に話を聴いてもらう。避けていることには少しずつチャレンジを。避難訓練などの防災教育はつらいことを思いだすきっかけになり、どきどきすることがあるけど、それは自然なこと。落ち着くリラックス法を練習して、自分のペースでチャレンジするといいよと伝えました。

 

そして、教師やスクールカウンセラーがそのストレスチェックを参考にしながら個別面談をしていきました。ストレスチェックを教育相談で活用するだけでなく、岩手県教育委員会は集計した結果を分析して毎年公表していきました。
(スライド3-1)この図はストレスチェックの結果からサポートを要する児童生徒数の割合を「沿岸」と「内陸」にわけて示したものです。震災時0才から5才だった子の結果をみると、沿岸は内陸より要サポートの割合がとても高いです。小学1年時をみると、0才は3.1%、1才から5才は6.1%から9.4%も高いです。これは、震災後の心のサポートが、長期に必要なことを示しています。しかし、学年が進むにつれ、サポートを要する児童の割合がぐっと減っています。学校は子どもの安全・安心を守り回復を促す場になっているのです。(スライド3-2)震災時の各学年の推移をみることで、どのような教育政策が必要かを考える貴重な資料になります。(スライド3;終り)

 

この災害後の心のサポート授業は2016年の熊本地震、2018年の北海道胆振東部地震でも行われています。

 

心の健康授業の理論はストレスマネジメントです。
ストレス反応を引き起こす原因にはさまざまなストレッサー、出来事があります。災害、試験、ケンカ、ウイルスなどさまざまです。それら出来事により、気もち、からだ、考えが変化するストレス反応が起きます。しかし、人にはストレスに対処する力があります。試験には、勉強、災害には防災教育といった「ストレッサーへの対処」と、プラスメッセージやリラクセ―ションなどの「ストレス反応への対処」の2つがあります。この両方の良い対処が重要です。もう一つ、出来事を受けて、心のなかで、「自分はだめだ!」とか「無視したな!」とかのつぶやきが、悲しみや怒りを引きおこします。もし、ネガティブなつぶやきのままだと、いじめや暴力を引き起こすとともに、うつや自殺リスクを高めます。それらを予防するためにさまざまな「心の健康授業案」が開発されています。

 

「心の健康授業」は、今の学習指導要領では、小学校高学年と中学校の「保健体育」の教科書に掲載されています。しかし、9年間でわずか7コマしかありません。小学1年生から4年生にはありません。そのため、年に1コマの「心のサポート授業」でさえ、授業時間を確保するのが難しいのです。また、「眠れない」、「こわい夢を見る」といった子どものメッセージを大人がしっかり受けとめ聴く時間が必要です。その個別面談の時間も正規に確保されていません。

 

中国では2008年四川大地震のあと、四川省は「心理健康授業」を小学1年生から毎週1コマの必修にしました。今、「心理健康授業」は中国全土に広がっているそうです。

 

一方、わが国は2011年のいじめを苦にした大津の自殺事件のあとに、いじめと自殺を防止するために道徳を教科化し、2018年度から実施しています。しかし道徳が教科となったために、心のサポート授業は、道徳の時間に行うことができなくなりました。もちろん、道徳性を学ぶことは必要です。でも、「心の健康授業」を小学1年生からできるようにしてほしいのです。
そこで提案です。(7:15)

 

(スライド5)年間35コマの道徳の時間を、「心の教育」として、「道徳」と「心の健康」の両輪で構成します。そして10コマは「心の健康授業」にあてます。「心の健康」の教科書は心理学・医学・教育の専門家が作成します。小学校低学年児童には、ストレスという言葉を使わずに、怒りや緊張の表情絵を用いた授業をします。いじめや暴力ではない怒りの表現の仕方があることを体験的に学びます。「心の健康授業」は担任が養護教諭やスクールカウンセラーと協働で行います。学年に応じたストレスチェックを活用して、担任やスクールカウンセラーとの個別面談を行います。その時間も心の健康授業として確保します。ほかの児童生徒は、心の健康の教材を読み、リラックス法のビデオをみて復習します。多忙を極めている教師が、休み時間などを使って個別面談をするのではなく、ちゃんと正規の時間を確保します。(スライド5;終わり)

 

大学の教員養成課程では、「心の健康学」の下、「ストレスマネジメント論」と「教育相談論」を学べるようにします。児童生徒にストレス対処法を教えることは、教師が自分のストレスをみつめる時間にもなります。また、暴力トラウマが長期にわたり人を苦しめることを学ぶ機会にもなります。
 東日本大震災から9年、震災トラウマにより心のケアが必要な児童生徒は少なくなっていますが、養育上の問題・家族間関係・貧困など背景に震災の影響がある児童生徒は多く、長期のサポートが必要です。そして、全国的に、いじめ・虐待・頻発する災害は社会的問題となっています。そして、今起きている感染症への社会不安も例外ではありません。結果対応の政策だけでなく、ストレスやトラウマの予防教育である「心の健康授業」を制度化することは、災害からの心の回復を促し、いじめや暴力を抑止し、危機事態に対処する力を培うため、緊急の教育改革が必要です。(9:33)

ダウンロード - shitenronten20200307.pdf

2020年3月 8日 (日)

Covid-19(新型コロナウイルス)対策での心のサポート(10)北京の心理健康教育のシステムと対応

アジア災害トラウマ学会主催の「Covid-19 こころのサポートWEB研修・情報交換会報告第1報」をHpに掲載しました。
司会をつとめ、記録をまとめました。
ZOOMの使い方がだんだんわかってきました。チャットを使って、講師が講演をしている最中に、質問を受け付けるようにしました。
それを、講演のあと、参加者の質問として、講師に尋ねました。
北京教育学院の伍芳輝先生の研修はいまの日本の子ども支援に大変貴重な内容です。

ぜひ、お読みください。

 

四川大地震の2週間後に、日本心理臨床学会は心理支援チームを派遣し、中国心理専門家・大学院生に研修をしました。私たちは阪神淡路大震災以降の災害後の心のケアの理論と方法、そしてストレスマネジメントによる心理健康教育の大切さを伝えました。

 

中国は2003年に道徳とは別に、インターネット依存と不登校対策に「心理健康科目」を立ち上げていたそうですが、実質展開されていなかったようです。しかし、四川省がすぐに「心理健康授業」を小1から週に1コマの必修にしました。中国科学院心理研究所を中心に心理健康授業ができるように道徳教師を訓練したそうです。

 

いじめ・自殺防止に道徳を教科化した日本とのちがいが今回の子どもの心のサポートの違いに表れていると思います。しかし、日本も少しの教育改革で、子どもたちをサポートするシステムを強固に構築できると思います。養護教諭とスクールカウンセラーのタッグが心理健康教師の機能を果たすことができると思います。また、道徳の時間の年間35コマを「心の教育」とし、道徳25コマ、心の健康10コマに、再編成するのです。道徳授業のなかに心の健康をいれることは、子どもたちに混乱を引き起こします。支える学問が異なるからです。この危機を日本の子どもたちの真の幸せにつなげるには国民ひとりひとりが何をすればいいか問われているのだと思います。

 

 

2020年 3月7日(土) 14時~17時、WEB(ZOOM)により、87名の参加者により、WEB(ZOOM)による研修と情報交換会を開催しました。まず1部の研修報告をいたします。講師の紹介は本会副会長・吉沅洪(立命館大学)が、通訳は本会国際委員会委員長・黄正国(広島大学)が務めました。司会・記録報告は本会副会長・冨永良喜(兵庫県立大学)がいたしました。

 

2020年3月 3日 (火)

Covid-19(新型コロナウイルス)対策での心のサポート(9)シンガポール首相のメッセージ

2月8日には、首相のリーシェンロンからのスピーチという形で、国民へメッセージが出された。シンガポールに5年住んでおられた方が、
ブログにその全訳と首相のYouTubeをリンクしています。17年前のSARSの経験を踏まえて、今のシンガポールの感染状況とその国の医療体制をはじめとした備えを伝え、国民に、いまどう行動すればよいかを伝えています。そして、
<...しかし、本当に問われていることは、私たちの社会結束力と心理的な耐性です。 恐怖と不安は、人間の自然な反応です。 私たちは誰でも、新しい未知の病気から、自分自身や家族を守りたいと思うものです。 しかし、恐怖は、ウイルス自体よりも大きな害を及ぼす可能性があります。...>と語っています。全文をぜひ読んでください。
首相のメッセージには、ストレスマネジメント理論でいえば、ストレッサー(Covid-19)への対処とストレス反応(恐怖や不安、それによる買い占め行動など)への対処の2つのメッセージがバランスよく込められています。そして、もうひとつ、時間軸を据えて、過去と現在と未来を語っています。

中学生・高校生は、ぜひ、YouTubeシンガポール首相の英語のスピーチを聞いて下さい。それは、英語の勉強にもなります。そして、なにより危機に遭遇したときのリーダーや危機対応チームがどうあるべきかを学ぶことができます。

2020年3月 2日 (月)

新型コロナウイルス感染症対策での心のサポート(8)北京の中学生はWEB授業とオンライン・カウンセリング

私の北京在住の知人からのWechatです。

家に中学生がいる保護者(北京市在住)に聞いたところ、
1.現在、onlineの形で受講している、午前3コマ、午後3コマ、よるは宿題の時間、先生がウェイチャットなどを通じて宿題の完成度のチェックや指導など、という形で行なっている;
2.毎週月曜日、一コマほど心理カウンセリングの時間があり、子供のこころのケアもしている;
3.毎日子供の健康状況を学校に報告している(体温など詳しく報告必要);
4.在宅学習の子供の管理を行うため、少なくとも1名の大人が要る;
5.外出や外で遊びするのは特に禁止してないが、自粛するよう呼びかけている。

中学3年生だそうです。地域によってことなるかもしれませんが。

日本は学習保障をオンラインシステムを急ぎ、そこに予算をつけることを国会で諮ってほしいと思います。

2020年2月29日 (土)

新型コロナウイルス感染症対策での心のサポート(7)学校での防疫心のサポート授業

2020年2月27日夜の安倍総理の全学校休校要請を受けて、はやいところで、3月2日から休校にする学校が多いと思います。休校している間、子どもはどんな勉強を自宅ですればよいか、家でじっとしていては、心にも体にも良くないので、家でどんな運動をすればいいのか、規則正しい生活を送るにはどうすればいいのか、そして、なぜ休校になったのか、コロナウイルスってしている?どうすれば「うつらない、うつさない」のか? 休校を要請する前に、文科省から、防疫心のサポート授業案を発信してほしかった。
ネットで、藤田医科大学感染症科監修の小学生向けのパワーポイントを発見したので、私の知人の校長先生に27日夜に送ったところ、28日に全クラスで授業をやりたいので、チェックリストのあるワークシートを作成してほしいと依頼があり、28日の朝、ワークシートを送りました。

ワークシート添付します。

ダウンロード - covid19kokoronosupportlesson.pdf

 


日ごろから手洗い指導やっていることもあり、子どもたちは授業に積極的に取り組んだようです。もう、あさって(3月2日)から休校を決めている学校では実施がむつかしいでしょうが、3日以降に休校にする学校は、防疫心のサポート授業を実施してはどうでしょうか?

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